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第81話 リムドの火!

 俺はリムドを肩車した。


「ちょっと、これ、なに?」


「すまん。協力してくれ。これでみんなを救えるかもしれないんだ」


 俺はリムドを肩車したまんま緑色の液体の前に対峙した。


「ねえ、なにするつもりなの?」


 いつの間にかキャサリンが隣にいた。


「こいつをぶっ倒さないとどうにもならないだろ」


 上手く行くか分からないけどとりあえずやってみるしかない。


「リムド、いちにのさんで火を吹いてくれ」


「わ、分かったよ。いちにのさんだね」


 リムドは大きく深呼吸した。


「よーし、行くぞ。いち、にの、さん!」


 リムドは火を吹く。


 そこに俺は小竜巻を出す。


 小竜巻はリムドの火を飲み込んで火災旋風となって緑色の液体に突き刺さった。


 緑色の液体は火災旋風を食らったところが抉れるようにひしゃげた。


 ひしゃげる時に妙な音がした。ギリギリというような、油の切れたシャッターが閉まるような、不快な音だ。


 ひしゃげたところから何人かが落ちてきた。


「ん?ここはどこだ?私はなにをしているんだ……」


 落ちてきた人は一様に意識を取り戻しているようだ。


「リムド、あとどのくらい火を吹ける?」


「え……あと一回くらいなら……」


 俺はラピスの姿を探した。かなり上の方にラピスが気持ち良さそうに浮かんでいるのが見えた。


「よし、お父さんを助けに行こう」




 俺はリムドを肩車したまんま旋風脚で上の方まで飛び上がった。そしてラピスの浮かんでいるところまで来るとリムドに言った。


「よし、じゃあ、さっきの要領でもう一回火を吹いてくれ」


「うん、分かった」


 リムドはそう言うと深呼吸した。俺がいちにのさんの合図を送るとリムドは火を吹いた。


 また不快な音を立てながらどんどんと緑色の液体は抉れていき、ラピスがその液体から脱出した。俺は出てきたラピスを受け止める。


「ん?私はなにをしていたんだ?」


「よお、おはよう。リムドに感謝するんだな」


「なんのことだ?リムド!お前がどうして?」


「リムドのおかげなんだよ。とりあえず詳細は後だ。下に降りるぞ。飛べるか?」


「フッ、なにを言う。私は竜族の戦士だぞ」


 急にキリッとした声でラピスが言った。




「リムドがこいつに火を吹いてくれたおかげでここから出られたんだ」


 俺は下に降りるとラピスに言った。


「リムドが火を吹けるようになったのか!すごいぞ、リムド!」


 くしゃくしゃと頭を撫でられてリムドは嬉しそうだ。


「ただリムドはもう限界なんだ。代わりに火を吹いてみんなを助け出してくれないか?」


「分かった。お安い御用だ。とりあえず竜族の戦士たちを優先して救い出し、彼らにも手伝ってもらおう」


「よろしく頼む。俺は竜巻を出してその火の威力を増加させるから」


「よし、分かった!」


 そう言うとラピスは翼を広げて飛び立って行った。


「こんな感じでいいか?」


 俺は頭の上に聞いた。


「え?ああ、それでいいんじゃない?」


 何となくキャサリンは上の空なのが気になった。


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