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第71話 雑!

「あんた、何持ってんの?」


 キャサリンが覗き込んできた。


「あ、いや……」


 反射的に隠してしまう。


「なによ。見せなさいよ」


 しかし隠す必要がないことに気づく。隠すことによりむしろ事態が悪化するような気さえする。


「こ、これだよ」


「な、何よこれ」


 キャサリンは眉をひそめた。全身毛だらけでもなんとなくわかる。


「リコーダー……じゃないのか」


「そんなの見たらわかるわよ。何でこんなの持ってんのよ」


 俺は魔王のパンチを食らった後、神様に会ったことを話した。


「ふーん、それでリコーダーなのね」


 キャサリンは妙に納得した様子だ。


「じゃあ、行くわよ」


「え?これこのままでいいのか?」


「いいのかって知らないわよ。あんたが神様に言われたんでしょ。とにかくそれをあいつの口にブッ込んであんたが吸えばいいんでしょ」


 その通りです。いつもながら簡単に言ってくれる。


「さあ、行きましょ」


 俺は旋風脚で上空に飛んだ。




 上空に飛ぶと真っ先にキャサリンはラピスに声をかけた。


「どうした?」


「話があるの。下まで降りて」


「分かった」


 俺たちはまた下に降りた。


 キャサリンはラピスに俺が神様に会った話をした。ラピスはふむふむと素直に聞いている。


「なるほど。分かった。要するに魔王様の口にその笛を突っ込めばいいんだな」


「いや、飲み込み早いな。ていうかもうちょっと疑えよ!」


「じゃあ、そういうことで。あとはよろしくね」


 俺のツッコミを無視してキャサリンが割り込んできた。


「うむ。しかし魔王様は強力だ。我らだけでは全く歯が立たない。もう仲間も半数くらいやられてしまった」


「でもみんな戦うようになってるじゃない」


「皆魔王様が理性を失っておられることを知ってようやく目が覚めたらしい。気づくのが遅いのだ」


「とりあえず何とかして。私たちも何とかするから」


「分かった。何とかしよう」


 ヒラリとラピスは上空に戻っていった。


「さあ、私たちも何とかするわよ」


 全く何という雑な会話なんだ。これで何とかできるのかよ?


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