第7話 どういうことだってばよ!
引きこもってからさらに一週間が経過した。
俺は相変わらず部屋の中にいてシコり続け、それにも飽きたら本を読むという生活を続けていた。転生する前の生活と何ら変わることがない。
結構快適だ。
リディアには思いつきで適当に引きこもる理由を言ってしまったが、リディアは本気でこの部屋に誰も入れないようにこの部屋の前で見張りをしている。
リディアは夜にも誰か襲ってきたら大変だから夜も寝ないで見張りをやると言い出した。さすがにそれは悪いので夜は俺が起きてるから大丈夫だと言っておいた。
そもそも俺は引きこもり生活が長いのですっかり昼夜逆転してしまっている。逆に好都合だ。しかしリディアにとって昼夜逆転の生活は衝撃的だったようだ。やっぱり私のお兄様は凄いと繰り返し言っていた。
しかしそんなことよりも俺の頭の中を占めているのは別のことだ。
「夜のまぐわい、か……」
最近の俺のズリネタはこればっかりだ。まぐわいしたかったな。やっぱりもう殺されても構わないから普通の生活しようかな。
そんなことを扉の前に立っているリディアに言うとすごく怒られてしまった。
「絶対部屋を出たらダメだからね!」
バタンと扉を閉められてしまった。
「はあー、まぐわいや、ああまぐわいや、まぐわいや」
そういやマグワイヤってメジャーリーガーいたな。どうでもいいけど。
ここにある本も順調に行けば一か月で読み切れてしまいそうだ。この生活も一か月で充分だな。
ふと天井から何かカリカリという音がするのに気がついた。
「ん?なんだ?」
ネズミか何かが入り込んでいるのか。俺は部屋にたまたまあった棒っきれで天井を叩いてみた。
「こら、あっちへ行け!」
俺はぴょんぴょん飛びながら天井をつっついていた。どうも俺がつっついているところからカリカリ音がする。
「よーし、もう、穴開けて引っ張り出してやる」
俺は椅子を持ってきてその上に立って、カリカリと音がするところを思いっきり棒でつついた。
バリッ!
天井に穴が空いた。よし、そこから引っ張り出してやるぞ。
ピョコン
穴からリスが顔を出した。
「お前だな!さっきから天井齧ってた奴は!」
「見つけたわ!あんたね!私の性欲変にしたのは!」
え。
関原?
リス?
性欲?
え?
どういうことだってばよ!