第65話 乱戦!
突然現れたメガバーミンに会場は阿鼻叫喚。会場の後ろにいた観客たちは我先に逃げ出そうとして押すな押すなの大混乱。両脇にいた大臣たちも非常口を探して右往左往。兵士たちはメガバーミンにすっかり怯えて誰もかかって行こうとせず観客の誘導しようと自分たちが出入り口に殺到した。
そんな様子を俺は天井から見ていた。メガバーミンの登場と共に旋風脚で飛んだからだ。大混乱の中で魔王とヒースを始めとするトップ選手は落ち着いている。まるでこうなることを予想していたかのようだ。
「魔王様!早くお逃げください!」
大臣の一人が魔王に声をかける。
しかし魔王は動かない。
「魔王……様?」
「フフフフ、フハハハハ!」
大混乱の会場の中で魔王の笑い声が異質に響く。魔王がトップ選手たちの方を向いた。
「ちょうど手間が省けたわ!者共!この機に乗じてゴルロフ家のガキを始末せよ!」
「応!」
トップ選手たちが一斉に服を脱いで上半身を露わにした。全員の背中に羽がある。
「あああああああ……な、なんという……」
魔王に声をかけた大臣が腰を抜かして後ずさりしている。
「行くぞ!」
ヒースの掛け声に合わせてトップ選手たちが一斉に俺を目掛け飛び上がってきた。
「そうはさせるか!」
メガバーミンの出てきたところからラピスがものすごい勢いで出てきた。ラピスは俺のトップ選手たちの間に割って入った。
「ラピス!何をする!」
ヒースが叫んだ。
ラピスに続いてベリルを先頭に竜族の戦士たちも出てきた。
「ラピス!これまで仲間と思い手加減してきたがもう許さんぞ!」
ベリルが叫ぶ。
俺の前にラピス。そして右側にトップ選手たちが、左側にベリルたち竜族の戦士たちがいて取り囲まれている。
「何十人で一人を囲むようなことをして竜族の戦士として恥ずかしくないのか!」
「ラピス!その男は魔王に楯突く賊だ!お前は賊に味方するのか!冷静になれ!」
ヒースが言った。
「冷静になるのは貴様の方だ!この男が何をしたというのだ!話し合えば分かり合えるはずだ!」
「もういい!お前には失望した!覚悟しろ!」
ベリルたちが剣を振りかざして突っ込んで来た!ヒースたちも同時に襲い掛かってきた!
「空気砲!」
俺は空気砲をショットガンのように何十発も一気に出した!半数くらいに食らわせた!
「逃げろ!」
ラピスは錐揉みしながら逃げる。
俺も後を追った。




