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第48話 作戦失敗!

 闘技場の前の選手受付の列に並ぶ。かなり長い行列だ。


「面倒だな……」


 正直行列に並ぶのは億劫だ。とは言え横入りする訳にもいかない。仕方なく行列に並んでいるとだんだんとモチベーションが下がってきた。


「これトンズラしたらどうなるんだろうな……」


 誰も気づかないだろうな。棄権したことが発表される訳でもないだろう。さっきの爺の涙を見てると生きて帰ることの方が大事だと思うんだ。


 だんだん列の前の方にやって来た。


「番号札だけは出しておくか」


 俺はカバンを開いた。


「キャサリン!なんでお前がいるんだ!」


 カバンの中でキャサリンが寝ている。


「あー、よく寝た」


 キャサリンはカバンの中から抜け出して俺の頭の上に乗っかってきた。


「なんで来たんだよ」


「なんでってあんたを監視するためよ」


「監視ってお前参加する気か?」


「そうよ」


 キャサリンはあくびしながら言った。


「そうよって。お前が参加できる訳ないだろ」


「ペットの持ち込みは禁止されてる訳じゃないでしょ?」


 募集要項には確かにそこまで書いてないだろう。


「でも普通に考えて……」


「普通に考えてるヒマがあったら受付で聞けばいいじゃない。ペットの持ち込み可なのか」


 まあ、受付でダメって言われたらさすがについてこれないと諦めてくれるだろう。そうなれば受付だけしといて、いざなればトンズラこいたらいいだけだ。




「構わない」


「え?」


 受付のおっさんに番号札を渡してゼッケンをもらう時に例の件を聞いてビックリしてしまった。


「な、なんで……」


「要項に禁止されていないことは別に問題ない。好きにすればいい」


「でも喋るんですよ、そのリス」


「要項に禁止されていなければ別に問題ない」


「あ……そうですか……」


 俺は肩を落とした。


「さあ、行きましょ」


 これで俺のトンズラ計画は頓挫してしまった。

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