946/3210
第917回 桜を見る貝
2月4日
さくらのはなべら、ちりている。
ガーベラ。
いな、ガーベラではない。
さくらです。
まださいてすらいないのに。
なぜここにだけ、さくらのはなべら。
さくらのはなべら、ちりとるとディスか。
じぬんにしっとりはりちいて。
さくらのはなべら、ちりている。
いないな、こりはさくらがい。
さくらがいの、かいがらなのです。
そらごらんなさいあすこでつちを。
ほりいかえしちおるでしょう。
ほりかえしたつちがちれ。
つちのなかのかいがらがちれ。
はなべらがちりたちゆうわけです。
つちのなかからさくらがい。
かいがらがでるちゆうことは。
このわたりもむかしはうみで。
うみはわたしでありますが。
あたたたかくあさいスナハマであった。
そういうことであるのだろう。
じぬんにちりるむかしのおもいで。
しっとりはりちくむかしのおもいで。
まださいてすらいないのに。
はるはとおくにいっちしまった。
ことしはさくらはみれぬであらふ。
なんだかかなしくなるじゃあないか。
なんだかかなしくなるじゃあないか。
チクショウ。




