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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒奈の章

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第80回 フロート、ライクアエビフライ

11月3日


換気せんが、もいもいもいもいと野暮な音をたててまわっております。

むう。

ふつうですね。

ふつうなんですが。

昨夜、ボンワリしながらお小水に起きたときには、なんだかステキなビートを刻んでいた気がするんです。

ほう、身近なところにあたらしい感動。

そうおもったのディエスが。

今朝は、ふつうにもいもいもいもい。

んー。

なんだったのかな、アリは。


アリは、どんなビートだったかな。

こう、のりのよい。

モハメード・アリ。

なんでもない。

ティン、ティン。

ティンティキ。

ティンティンティキティン。

こんなんだったかな。

もっとこう、アフリカンな。

せいめいをゆるがすようなビートだったハズなんですが。

これじゃ、越天楽だ。

いまいちリズムにノれないのが、日本人のかなしいところディエス。

ティンティキティン。


昨夜はティンティン鳴っていたから、大地のパワーがティンティンに目覚めて。

地震やら、風やら、雨やら。

トマトやら、にぎやかに降ってきていた気がしますが。

今朝は優雅に、お琴とシャミで、ティンティキティン。

はあ、おだやかなモンです。

ぬるい陽射しのなかを、ぼくはふわふらと。

ごきげんな蝶々のように、舞いあるきます。

おや、横断歩道には、トマトが倒れていて。

おまわりさんが白いマルを描きながら、ここで、倒れた。

刺されたのはここですか。

などと、調査をしています。

ばかめ。

油断をしているから、そうやって蜂のように刺されるんだ。

このイタリヤやろう。

地中海ほど、日本の海はあまくないぞ。


トマトはエビのように丸まって倒れたまま動かないので、しかたない。

ぼくはティンティキ、シャミを鳴らしてあげます。

せいめいをゆるがす、雅楽のビート。

大地のパワーでさあ立ち上がれ、イタリヤ人。

おまえが虫けらでないことを証明してみせろ。

スタンド、アンドファイト。


イタリヤ人は立ち上がらずに、アリキックを連発しておまわりさんを倒してしまいました。

反則負けです。

横着しやがって、やっぱりイタリヤ人はダメだな。

ぼくはエビなって動かないおまわりさんを、朝焼けの海に浮かべてあげました。

人生とは、戦いの連続です。


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