アメリカンフィーリング
10月30日
出かけようとしたら、カギがない。
まったく、毎回毎回。
あわてません。
ヘヤに入れているということは昨晩使って、いま現在はこのヘヤの中に確実にあるハズなのだから、な。
どうです、この完璧な理論に裏打ちされた、すばらしい推理力。
どうせ、ポッケにでも入っているのだろう。
ポッケパンパン。
銃が出てきました。
アメリカ人かい。
カギをさがしている時間はもうないようなので、しかたない。
少々アメリカナイズドなライフスタイルだが、トゥデイはノーロックで出かけるとします。
ぼくのプレステ2がほしければ、もっていけどろぼう。
アメリカナイズドされたぼくは、いかしたハーレーをばりばりとばして。
時間がないから。
するとおじさんたちが、昨晩のハリケーンはウチのワイフよりハリケーンだったぜ、HAHAHAHAHA。
などと、下品なことを言います。
しまった。
ぼくがカギをかけなかったものだから。
アメリカが、ヘヤからもれているんだ。
こんな下品ピープルはふだんなら、斬り捨て御免の無礼討ちなんだが。
アメリカだから、しかたない。
今日のところは、怒りのマグナムで容赦なく処刑することにしよう。
ぼくはふところから光線銃を取り出すと、「空の上でエアメールを読みなおせ」、別れを告げて、下品おじさんをビバビバビン。
うん。
ぼくのヘヤだからね。
アメリカのみならず、SFも多分にもれているんだ。
だましたようで、すまないのだが。
ま、気にするない。
Mのほうよりはまだ、ましだったと思いたまえ。




