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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒菜の章

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エロいか。

10月20日


顔を2回も、あらってしまいました。

さむいとどうも、ボンワリしてしまって、いけない。

さっきもあらったのに。

これでは、ハンサムになってしまうよ。

うん。

それならなにもかわらないな。


ネコが顔をあらうなら、雨ですが。

ぼくが顔をあらうと、なにが起こるのだろう。

ヤリが降るんだろうか。

昔の人は、雨が降ろうがヤリが降ろうが、なんて。

豪気なことを言われますが。

じっさい、ヤリが降ったことなんて、あるんだろうか。

ヤリが降ってもへいきなのは、弁慶かロボットくらいのものです。

人類がみんな、弁慶やロボットばかりになっていないということは、ヤリが降ったことなんて本当はないのでしょう。

では、なにが降ったのか。

ヤリといえば。

そう、ヤリイカ。

ヤリではなく、ほんとうはイカが降ったのではないか 、と、ぼくは考えます。

雨とは、海の水が蒸発して。

雲になって、ふってきたもの。

ならば、海のイカだって蒸発して。

雲になって、降ってくることもありえるでしょう。

空の上は気温がひくいから。

イカはかちこちに凍って、ヤリのようになって降ってきます。

昔の人はイカなんてしらないから。

それをみて、ヤリだと思ったのでしょう。

そんなモンが降ってきたら、弁慶だってひとたまりもありません。

りんじニュースです。

京都五条の武蔵坊弁慶さん(34)の全身に、降ってきたイカが次々と刺さって。

さきほどお亡くなりになりました。

全身に刺さったイカが、体温で溶けて。

武蔵坊のおなかとかから、オシャレなかんじにイカゲソが。

ぴょろり。

こわくなったので、ぼくは考えるのをやめました。


雨の歩道には、さっきからずっと。

魚屋の発泡スチロールが濡れています。

あの中には、かちこちに凍ったイカがきっと。

ぎゅうぎゅうにつまっているんだ。

降ってきたんだな。

こわいな。


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