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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒菜の章

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漏れない 群れない

10月12日


指に空いた穴が、いつの間にかふさがっていて。

サケをかけたり、アブラをぬったりしていたのがよかったらしい。

指に穴が空いていると、そこから宇宙がもれてしまうからね。

こまります。

かつおをヒモでしばりすぎて、指に穴が空いてしまったのが日曜日だから。

3日か。

指に穴が空いてからふさがるまで、3日かかる。

よいデータが得られました、次からは予定が立てられます。


予定を立てながら駐車場にいくと、見なれない柱があって。

柱の上には、なんだかヒモがついています。

しばるのだろうか。

それとも、王統派でも吊るのだろうか。

ロビスピエール。

なんでもない。

よくみると、あっちにも柱があって。

ははあ、ピンときたぞ。

張るんだな。

ピンときたので、ぼくは試しに柱と柱のあいだにヒモをピンと張ってみます。

祖父がアメリカ人なもので。

とりあえずなんでも、やってみる。

ああ、ヒモをひっぱりすぎて。

指が削れて、また穴が空いてしまったよ。

せっかくふさがったのに、ファッデム。

また、宇宙がもれてしまうじゃないか。

ジャコバン派の真似なんてするもんじゃないな。


ヒモを張ってからしばらく様子をみていると、おや、ペンギンどもが次々と、駐車場に入ろうと歩いてきます。

ペンギンどもはヒモにつまずいて、すってんころりん。

みんな転んでしまいます。

なるほど、そのためのヒモか。

納得がいったので、ぼくは駐車場をはなれました。


ぼくと入れ違いにペンギンを満載したトラックが駐車場に突っ込んでいったけど、指が痛いし。

しらない。

あと3日ほどのあいだ、ぼくの宇宙はもれっぱなしです。


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