第562回 迷宮機関
2月15日
バイクがみぎにまがります。
しじきが、ぴかぴか。
みぎにひかるからわかります。
バイクのやることなぞおみとおしだ。
バイクがみぎにまがるので。
あぶねいからまちます。
ちゅういは1びょう、ケガは1しょう。
いそいでまがれというやつです。
おや。
バイクがみぎにまがったそのさきは。
カベではねいですか。
バイクのつぶれたあとはないので。
バイクはぶじにみぎにまがった。
はずなのディスが。
カベではさきにゆかれない。
バイクはどこにきえたのでしょう。
しっています。
カベにつうろがあるんです。
街にはときどきこのように。
カベにかくしてつうろがある。
つうろをつかうとちかみちができたり。
たからばこがあったりする。
カベのつうろはおとくです。
街はさながら人生のごとく。
まがり。
くねり。
いきどまり。
まよいまよいながらすすみつつ。
ときにはこうしてこのように。
さきにゆかれないとおもっても。
おとくなつうろがあったりする。
ぼくのまえにでてくるバイク。
カベのなかからでてくるバイク。
バイクはかくしつうろをつかったから。
ちかみちで。
あんなにさきまでいってしまった。
カベのつうろはおとくです。
あのバイクは日本製の。
ニンジャとかいうバイクだな。
ニンジャはかくしつうろとか、みやぶれるから。
ああしておとくにすすむことができる。
ぼくはカベからニンジャがでてきて。
あぶねいから。
手前でとまって、ニンジャをまちます。
卑怯なニンジャめ。
ニンジャやることなぞおみとおしだ。




