銀ラメにされたうらみは末代まで
10月8日
ぴかぴかの服が、はやっているようですね。
ついに未来になったか。
ほら。
ぼくらがこどもの頃、未来といえば。
車が空を飛んでいて、街はガラスのドームで、みんな銀ピカのおしゃれな服を着ていたじゃないですか。
実際に未来になってみると、車は飛んでないし、ロボットも、手も足もないつまらないやつばかりです。
もっとこう、胸がパカッとあいてミサイルを発射するような、 そういうロボットがいい。
そんなわけでぼくは、いつ未来になるのかと待っていたのだけれど。
ようやく世界が、未来のセンスに行き着いたようです。
未来の服は、ぴかぴかで。
ピカチュウ。
なんでもない。
未来人は、さばなんだろうか。
ぼくは、ほっけのほうが好きなんだが。
未来の街では、はやりのぴかぴかを着た人たちがあつまって。
上を向いて、ぴょんぴょんしています。
あいつら、タチウオだ。
あれだ。
支配するつもりなんだ。
もうすぐ、選挙があるから。
タチウオは、頭上に飛んできた車にいっせいに食い付きます。
民主的じゃないやり方だな。
これはいただけない。
ぼくはロボットを連れてくると、胸をパカッと開けてミサイルを発射してやったよ。
革命ゴッコはおわりだ、海洋生物め。




