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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒菜の章

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ファラオののろい

10月4日


暗い川は、透き通って、固まっていて。

きれいだな。

昼間はあんなにきたないのに。

まるで羊羮みたいだ。

歩けるかもしれない。

いや、だめか。

つぶれてしまう。

羊羮の上を歩けるのなんて、ネコさんくらいだ。

あと、忍者。


羊羮の上を音もなく、滑るように。

忍者が、さっさか。

ネコさんも、ネコネコ。

犬さんは残念、楽しそうに潜っていってしまいます。

でも、犬さんは泳げるから、大丈夫。

羊羮の中では泳げないたぬきや、ダンプが完全な形で保存されていて。

何千年後とかに発掘されたりするんだな、きっと。


ぼくも、自転車に乗ればイケるだろうか。

羊羮の上をこう、スイーと。

羊羮だけに、スイーと。

こんどやってみよう。

羊羮の上を移動できるようになったら、便利だな。

エジプト文明はそうやって、ナイルの恵みにより栄えました。

マキマキ、マキマキ。


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