第274回 超新星大爆発(ボサ・ノヴァ)
5月16日
なにやら天井が。
ひくくなってや、しないか。
なめくじアパートめ。
このまえは、カベがせまってきたと思ったら。
こんどは、天井か。
だんだん、せまくなってくる。
ふざけやがって。
あたまをぶつけないよう。
きをつけて、おきあがります。
おや、ちがった。
どうも。
ぼくがおおきくなって、いるやうです。
なめくじアパート。
悪口をいって、ごめんなちい。
かたつむりアパートのまちがいでした。
ごめんなちい。
さいきん、なんだかあちくて。
あちさのエネルギーが、からだのなかに。
のこっています。
ねているうちに。
どうやらからだの成長に、あちさのエネルギー。
つかわれたやうだ。
おおきくなっている。
からだが、おもいぞ。
こまったな。
やあ、青空がちかい。
そらがおちてくる。
もとい。
ぼくがおおきくなって、いるのディス。
こまったな。
自転車にのれないぞ。
足がついてしまう。
遅刻してしまうじゃあ、ないですか。
自転車を、またぐらにはさみながらゆく初夏の道は。
ボッサのリズムで。
ボサの場。
ボサの場。
ボサの場では、時間がゆったり、すすみます。
からだがおおきくなったから。
相対的に、時間のすすみがゆるやかになった。
ボサの馬。
ボサの婆。
ババアは、かんけいない。
おや、ボールペンがつぶれている。
からだがおおきくなった、だれかが。
ふみつぶして、いったのでせう。
なんだ。
ぼくだけじゃ、なかったんだな。
みんながおおきくなっているのなら、あせることはあるまい。
ゆっくりいっても、遅刻はすまい。