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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
がうる・ぐらの章

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第2703回 夜の牛丼屋にオッサンがふたり。勝負でしょう。

1月9日


カウンターのおせきへどうぞ。

誠意0%こころのこもらぬご案内にみちぴかれるまま。

中に入るが空いてるおせき。

おせきにあきが、ないようディすが。

ああここディすかいここのスキマか。

ぼくは知らないオッサンと、アンチャンのスキマへすぺりこみますコンバンワ。

ごめんなさいネ、あけちくだせい。

ダイブンせまい、おせきディあるが。

座れるだけディもありがてえ。

ありがてえことですありがてえ。

座れることにかんしゃをしまして、カウンターのおせきへすわります。

どうぞのとおりにいたします。


大盛に玉子味噌汁ひとつ。

牛丼屋ディは注文のさい。

魔法の呪文を言うのがマナー。

それ以外のことカレーですとか、ツユダクですとか、皿並みだとか。

軟弱なことを言うのはご法度。

もうね、バカかとアホかとですとかそういうふうに思われます。

ビジネスマナーを知らない人は、令和時代じゃ原始人。

現代人のビジネスマンにならなくちゃだめ、FF外から失礼しちゃだめ。

そのくらいのこと常識ディす。

大盛玉子味噌汁ください。

ビジネスマナーに従っティ。

ぼくは注文店員ババア、もとい店員おねえさんは無愛想。

コノヤロウと思っても、怒っちゃいけない怒るのはムダ。

ニッコリ笑っておねがいしまーす。

言ったら店員ババアもわいはあ。

真っ赤に照れティ奥へひっこむ。

ひっこめババア、否、ういやつめ。

ババアはあんがいうぶなんディす。


はい。

はいとひとこと無愛想ババア。

それだけ言っティ大盛玉子味噌汁。

僕の前に差しだしてくるが。

コノヤロウと怒るイクナイ(・A・)。

ニッコリ笑ってハイどぅも!

言うのがイイネ(・∀・)!のよいおとこ。

店員ババアは照れてひっこむ。

ババアはあんがいうぶなんディす。

しかしティぼくの大盛玉子味噌汁きたが。

隣のアンチャンまだ待っティねいか。

隣のアンチャンラダマンティスじゃねいか。

アンチャンの方が先のはずだが。

ぼくがもらっティいいものか。

アンチャンは文句も言わずに。

スマーホゲームディとりあえずグラブる。

若いのに人間のできたやつだな。

令和時代の若者は、みんなけっこう大人なんだな。

ありがてえことですありがてえ。

ぼくは令和にかんしゃをしましティ大盛玉子味噌汁いただく。

いただきますよとババアにウインク。

照れてひっこむ店員ババア。

ババアはひっこめねえちゃんを出せ。

いただきます。

バチーン☆ウフッ。


いただきますをしたのはいいが。

おはしがハコから取り出せねいぞ。

まるでおはしがつかめなくっティ。

マルデセカイになっておるだぞ。

苦戦しティおるぼくをみかねティ。

隣のオッサン声かけティくる。

取りづらいよね!声かけティくる。

うるせえだとか言わずにぼくは、取りづらいスね!とオッサンに同意。

知らないオッサンに声かけられティ、思わづぼくはうれしくナッテ。

ついつい口数多くなる、オッサンと話続けたくなる。

韻をふんデル俺たちのことディスってル。

俺たちトモダチいま旅立ちでぼくは知らないオッサンと、どうすりゃうまくおはしがとれるかアイデア意見を出しあいます。

ナナメにしたら取れるじゃないか、否あん、むしろ筒に入れよう筒に入れて立たせておこう。

これムッチャいいアイデアじゃねえ?

牛丼屋さんに感謝状とかお金とかをもらえますかも。

大盛玉子味噌汁食べて、食べて終わってごちそうさまだ。

楽しいおしゃべりもうおしまい。

さっさと帰るがビジネスマナーだ長居はしないが良客だ。

お会計をおねがいしますよ。

ババアにウインクバチーン☆ウフッ。

照れんなババア気持ち悪いよ。

否否、とてもういやつよ。


牛丼屋さんをあとにしティ。

ぼくは知らないオッサンと、もう少しだけ話したかったなもっと仲良くしたかった。

そうおもうけどコンビニいきますパンを買います200えんですおたかいな。

ぼくは想像のオッサンと、おたかいですねえ不景気ですねえ。

もういっこ買うと100円引きだ。

うれしいですねえこの間まで、200円引きだったのに。

不景気ですねえヤになりますねえ令和時代は楽しいですねえ俺らは昭和のオッサンだもんね。

夕立朝立いま旅立ちで、旅立つぼくはインポテンツで役に立たなくなる日も近い。

イメージオッサンさようなら。

ぼくはひとりでおうちに帰るよ。

ヨルダン王はおうちに帰ヨル。

韻をふんデル俺たちのことディスってル。

ヨーメーン、アーハー。





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