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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
金剛石の章
267/3029

第254回 黙木蓮

4月26日


マンションにあたまから、つっこんで。

あのおしりは、タクシー。

隠そうとしたって。

つっっこめてません、まるみえです。

タクシーのよこでは、クマや、ウサギや。

たぬきが。

おはなしをしているので。

タクシーは、かえれません。

つっこまれたままです。

これでは。

クマや、ウサギや。

たぬきが。

タクシーをつかったことが、バレバレです。

タクシーは、ずるい。

ずるをしたので。

タイホされてしまう。

クマや、ウサギや。

たぬきは。

おはなしをしているばあいでは、ありませんよ。


クマや、ウサギや。

たぬきが。

ずるをして。

タクシーをつかったので。

警備員さんが、みまわりにきます。

タクシーは、バレバレですから。

警備員さんにみつかったら。

タイホです。

警備員さんは、右よし、左よし。

左右の安全をかくにんすると。

タクシーのまえで、まわれ右。

気づかずに、いってしまいます。

もうろくじじいめ。

手と足をそろえてあるいたってダメだ。

ぼくはそういうの、みのがしません。


ずるをして。

タクシーをつかった、クマや、ウサギや。

たぬきが。

タイホされないので。

樹木の人が、よのなかを憂い。

ハラハラ涙を、ながします。

樹木の人の枝から、まいおちる白い涙、ハラハラ。

気もちはわかりますが。

大のおとこが人まえで。

そんなに泣くものでは、ありませんよ。

タクシーくらい、ゆるしてやりなさい。

警備員さんも、ゆるしてやりなさい。

さ、涙を掃きなさい。

ぼくは樹木の人に、ささらホウキを渡します。


じぬんに散れた、樹木の人の涙。

ぼくは歩道を掃きながら。

白につもったそれらで、タクシーを埋めてやったよ。


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