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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
疾風!!小田原陣の章
225/3030

第213回 高鼻だ

3月16日


じぶんのはながきになる。

視界のなかに、ほら。

チョコナンと、みえるじゃない。

ですか。

右目と、左目。

人間の視界はそれぞれ。

120°ずつ、カバーしており。

ますが。

案外にも、かさなっている真ん中は。

みえていないもの。

でして。

じぶんのはなは、チョコナンとしか、みえません。


犬は、じぶんのしっぽがきになる。

おいかけて、ぐるぐるまわっったりします。

ぼくは犬ではないから。

きになっても、おいかけて、ぐるぐるまわっったりはしませんが。

縦回転になってしまう。

チョコナンとみえているはなが、こう。

きょうはなんだか、ちがうきがするのディス。

成長期じゃあるまいし。

はなが、きゅうにそだったりするわけもなし。

きにせぬのが、吉、ですが。

きになります。


きにせぬのが、吉、なので。

きにしませんが。

こういうのは、いちど、きになりだすと。

きになって、きになって。

視界のなかに、つねにチョコナン。

外人の方や、天狗の方は。

もっときになって、しかたないはず。

つねにはなの見えている視界。

かれらには、どんな世界が見えている。

のでしょう。

それにくらべたらチョコナンなど。

ましもまし、きにしません。

きにしませんが。

ぼくが外人の方や、天狗の方でないからといって。

はなのなくなる、わけもなし。

きになります。


きにしても、しかたがなしと。

犬じゃ、あるまいし。

外人の方じゃ、あるまいし。

天狗の方じゃ、あるまいし。

がまんにがまんをかさねていましたが。

つねに顔のまえをゆく、チョコナン。

ええい。

ウザイわ。

キレました。

たえきれなくなり、おいかけます。

縦回転。

ぼくはいつだって、じぶんの気持ちにウソをつきません。

む。

なんだ、これは。

縦回転の威力で。

はなについてた白いマルが。

とれました、なんだやっぱり。

いつもとちがっていた。

のじゃあ、ないディスか。


ぼくは気づかぬうちに、いつのまにか。

天狗になっていたところがあったようです。

具体的には、はなですが。

人間、けんきょさがたいせつです。

初心にかえって、皆さんにあいさつ。

外人の方のみなさん、グッドモーニング。

犬のみなさん、エブリワンワン。


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