第211回 猫が降る
3月14日
うえから。
まる。
しかく。
しかく。
闇にたつ人、あれはだれ。
ですか。
地底人。
ロボット。
いいえ。
あたまがまるだから。
あれは、人間です。
しかく。
まる。
まる。
であれば、地底人。
しかく。
しかく。
しかく。
であれば、ロボット。
みわけが、つきます。
そこのおまえ。
地底人だな。
あたまが、しかく。
みわけが、つくぞ。
赤くひかってもダメだ。
おまえなんか、まるいカタにはめて。
冷蔵庫で、こおらせてやる。
闇にたつ人。
ピクリとも、うごきませんが。
あたまがまるだから、人間。
あの人は、あれです。
案内をしているんです。
こんな暗いうちから、案内をしているなんて。
おつかれさまです。
そっちの方は、ロボット。
ロボットは、つかれないから、へいき。
おつかれさまじゃない。
でも、がんばっているので。
ロボットには、豆腐をあげます。
さて。
なにを、案内しているのかな。
うえから。
まる。
「頭上注意。」
しかく。
「ヘルメッチ着用。」
しかく。
「寿司っすか。」
寿司だとぅ!?
知るか!!
しかし、ヘルメッチかぁ。
しまったなあ。
ヘルメッチは、ヘヤで仏壇になっています。
着用できない。
せめて、頭上を注意しよう。
それが案内してくれた方への、礼儀じゃ。
頭上を注意し、最徐行。
すすみます。
うえから。
ゴン、とにぶい音。
なにかが降って、瓦がわれる。
われた瓦が、地におちる。
ひゃあ。
こちらのおどろき、そ知らぬかおで。
ネコさん着地、すったかたった。
頭上を注意していて、よかった。
あたまにあたっていたら、ぎゅうとつぶれて。
寿司になって、ヘイラッシャイ。
ヘルメッチを着用していないから、即死でした。
あのネコ。
瓦をわるなんて。
カラテをつかうに、ちがいない。
かないません。
案内はよく、みておくものディスね。