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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
ヒロスエの章
202/3029

第193回 高橋は罪なやつ

2月24日


あれがきになる。

コンビニの、機関車マン。

みつけたときに、ほうとなりまして。

かっこいい。

よもや、コンビニで。

こんなにかっこいい機関車マンがうっているとは。

おもわなんだ、しかもやすい。

きになったのですが、かうほどでもなく。

きになったまま、ひとばん寝まして。

ひとばん寝ましたが、やっぱりきになっておりまして。

かいにいきます。

さむいから。

おきたくないけどおきますよ、はい。

ふくもきますよ、はい。

さむいから。


ぼくがコンビニに機関車マンしに外へでますと、なにやらそわそわした。

お兄さんが、むこうからあるいてきます。

目があってしまって、お兄さんは、ぎょっ。

ぼくは、ぽっ。

ほれてしまいます。

なんてことはなく。

ぼくもぎょっ、として、気まずく歩を早めます。

お兄さんがついてきますが。

ほれてしまった、のではなく。

お兄さんも、コンビニでしょう。

ことによると、機関車マンかもしれない。

趣味があいますね。

わたしたち。

しあわせな家庭が築けそうです。


コンビニにやってくると、お兄さんは。

ぼくを追いぬかして、あわててかけこんでいきます。

そんなにほしいのですか、機関車マン。

ひょっとして。

はやっているのですか、機関車マン。

お兄さんはせかせかと、ATMという機械で大金をとりだしています。

そんなにかうつもりなのですか、機関車マン。

その隙にぼくが、機関車マンをかってしまいますよ。

さあ、機関車マン。

機関車マンはどこですか、よこせ。

機関車マン。

売りきれ。

そんな。


コンビニからの帰りを、ぼくはとぶとぶあるきます。

機関車マンが売りきれとは、思わなんだ。

誰ですか。

機関車マンをそんなに、かった人は。

石油王ですか。

ふと目をあげると、石油王のお宅。

たくさんあるポストが、ぜんぶテープでふさがれていて。

高橋、とかいてあります。

なんですか、これは。

みんなが高橋に、なってしまったのですか。

それとも。

石油王は、高橋ですか。

おい高橋、けしからん。

ポストをひとりじめ。

するなんて。

機関車マンもこやつのしわざに、ちがいない。

高橋だからって、ちょうしにのるな。


高橋のポストをあけると、大量の機関車マン。

ほら、やっぱり犯人だ。

ひとりじめできるように、テープでふさいだんだな。

高橋とかいておけば、アリバイこうさくもかんぺきだ。

完全犯罪め。

ぼくはみんなのために、ポストを吉岡や平野にもどしてやります。

これでちゃんと、吉岡や平野のみなさんにも機関車マンが届くことでしょう。

高橋のポストには、ミカンをくれてやる。







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