第191回 すくわれザル者たち
2月22日
くろい闇空から、しろい星の砂。
ちらちら。
油断していた、きょうですか。
ちらちらするとは、きいていたのディスが。
ウイークエンドでは、なかったディスか。
おのれのうかつさに、パンチ。
パンチ。
パンチ。
パンチがたくさん。
パンチら。
なんでもない。
闇空の上は、宇宙。
宇宙は気温が、ひくいから。
冬はこうして、星がくだけて。
星の砂が、ちらちらします。
冬は星の、季節です。
吹きつける星の砂は、まるで流星群。
風にむかって、すすみます。
やあ、まるっこい人たち。
もこもこの、灰色のをきて。
ふたりならんで、あるいていますね。
あの人たちは、あつめているんだ。
星の砂。
ザルで、すくう。
もこもこの、灰色をきているから。
放射能にも、やられない。
だがなにか、まちがってやしないか。
そのザルでは。
星の砂、粒子が細かすぎて、すくえまい。
すくう。
もれる。
すくう。
もれる。
すくう。
いつまでも楽しめる。
永久機関というやつだ。
さすが、放射能です。
はたらきものたちに別れをつげ、ぼくは、ぼくの道をゆく。
星の砂、止みそうで、止まず。
止まなそうで、止む。
星の季節はもうおしまい。
宇宙からおわかれの、あいさつです。