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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
ヒロスエの章
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第178回 残雪心景

2月9日


この雪は、いつから残っているのだろう。

雪が降ったのは、もう、大分に。

前の事のように、思うのだが。

街の道々、日陰の、外れ。

忘れられたまま、固まって。

黒く煤けて、汚れている。


この雪は、何時から残っているのだろう。

前に雪の降ったのは、何年前。

いったい。

いつの事、だっただろう。

去年の夏は、酷く、熱い夏だった。

よもや。

その頃から、気づかれず。

残っていたとも。

思えぬのだが。


人間(ひと)の目は、よく、見えているようで。

その実。

未来(あした)のことさえ、見えていない。

目の前の(もの)にすら、いつも、気づかない。

邪魔だと片隅に除けられ、硬く凍り、残り続ける雪。

黒く煤けて、ゆくだけか。

黒く煤けて、ゆくだけか。


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