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ふうりん火山
9月1日
地面にキラキラが、散らばっていて。
あれだ、最近若者に人気があるやつ、ガラスの。
ゴバルスキーだっけ。
とがっているから、あぶないな。
たぬきがあるいたら、空気がぬけてしまう。
芸術性を兼ね備えたすばらしい造り、名のあるテロ・リストか、たぬきわな職人の手によるものにちがいない。
これも孔明のわなだろうか。
ぼくが孔明の策略を警戒して迂回すると、南東の風が吹いて、ふうりんが、ティーン。
今どきふうりんを飾るなんて、粋だな。ティーンエイジャーってやつですか。
風があまりに吹くものだから、ふうりんは、ティンティン、ティンティン。
イエイッ、ティンティンシュッシュ。
イエイッイエイッ。
うるせえ。
あまりにうるさくしたものだから。
ほら、ふうりんは砕けて、地面にキラキラ散らばってしまったよ。
夜明け前、地にさん座めく、綺羅星。
風が吹くのがふうりんの寿命ですね。
星になる。
そんなわけで、ふうりん屋さんは不況でも潰れないですむのです。
桶屋も儲かるし。
孔明め。