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第162回 ホバァさんとオジィさんが住んでいました。
1月24日
海のあちこちに、島がかたまっております。
ながかったり、みじかかったり。
突然あったり、なかったり。
黒くてくらくて、みえないんだ。
ぼくは、ホバーだから。
島は越せません。
海しか、すすめない。
島をよけつつ、すすみます。
軽快に、ひょい、ひょい、舵を切りながら。
歌などうたいまして、島をよけます。
たまには、鳥もよける。
島、島 、島、鳥。
島 、島、島、鳥。
トイレ。
トイレ?
ぎゃあ。
トイレに気をとられて、島にぶつかった。
ファッデム。
島にぶつかったので、ぼくのホバーには穴があいて。
空気がずんどん、もれていってしまいます。
ほばー!
なんでもない。
海のあちこちには、そうやって。
すすめなくなったホバーが、ひとつ、ふたつ、みっつ。
てんぷくトリオです。
あいつらとおなじには、ならないぞ。
ホバーからもれる空気の、ジェット噴射の推進力。
ホバーと頭は、使いよう。
ぼくはきょうも定刻どおりに、アメリカに上陸しましたよ。