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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
新巻鮭の章
163/3030

第155回 「ど」を「ぞ」

1月17日


異次元のカベが、パカッとあいて。

おじさんがでてきます。

む、あれは。

あんなふうに、あくものだったのかい。

あの中には。

ミキサー車があばれないよう、封印されていたはずなのディスが。

おじさんも封印されていたとは、しらなんだ。

おじさんもあばれるのでしょう、か。

あるいは。

おじさんは、ミキサー車なんでしょう、か。

あのおじさんはいつも、地蔵販売機でジュースなぞ、買っているひとだ。

ミキサー車だったとは、しらなんだ。


カベからでてきたおじさんは、ぼくと目があうと。

びっくりして、ぴゃっとかくれてしまいます。

これがネコさんなら、かわいいのだけど。

おじさんでは、かわいくない。

ましてあのおじさんは、ミキサー車だしな。


ミキサー車にあばれられては、かなわない。

ぼくはカベがあかないよう、ちょうつがいをひろって直しておいたよ。


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