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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
クライストマンスの章
142/3035

第136回 あらハバキ

12月29日


年末。

八百万の神様たちが、今年は、どんな年だったか。

良い年だったか。

悪い年だったか。

決めるために、お大忙しの中。

一人出遅れたススハライの神様は、5時11分に目を覚まし、「しまった。」と頭を抱える。

昨晩は、ひとり浮かれて、飲み過ぎた。

困った。

ススハライの神様はヘンクツで、嫌われ者。

他の七百九十九万の神様たちのメールとか。ラインなど、知らない。

それに、今から行ったところで、なにが出来るというのか。

今からでは、せいぜい七7時43分とか、微妙な時間に到着して。

皆に、「何しに来たんだよ」という顔をされるくらいのモノでは、あるまいか。

今年はもう諦めて、あと1年、寝ていようか?

ススハライの神様は、一瞬そう考えたものの。

一年一度の、自分の出番。

それを逃すのもナニカということで、急ぎ身なりを整え、街へ駆け出す。


冬空に黒煙を巻き上げ、ススハライの神様が通りを駆ける。

街に降り注ぐ、黒い(すす)

さあ、皆の衆。思う存分、払ってくれい。


ススハライの神様が7時52分に到着すると、他の七百九十九万の神様たちは。

一様に、「何しに来たんだよ」という顔をして、今日の主神をお出迎え。

ススハライの神様は、照れ臭そうにハタキをかざし。「さあ、始めようぞ」と開始の音頭。

「今からやるのかよ。」

他の七百九十九万の神様たちは、満場一致で、今年の一年を。

すごく悪い年であったと、決めたのであった。


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