表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒奈の章
111/3036

第106回 お前のジェットパックをよこせ

11月29日


扉を開けると、リュックとジャージが。

なんだか、入口に張られたひもに、かけられていて。

洗濯物ですか。

ちがいます。

リュックは、反逆罪なので、処されてしまったのです。

ジャージは、イマくないから、干されてしまった。

窓際族と、いうやつです。

よくみると、そこかしこの扉に。

処されていたり、干されていたり、はさまっていたり。

恐怖政治だな。


みんなは、処されていたりするのにまるで、無関心で。

入口に処されていて邪魔だからと、リュックを寄せてしまいます。

ぼくは、かなしくなって。

ニッパーでひもを、切ってしまいました。

斬り捨て、御免。

これも武士のなさけじゃ。


切られたひもは、2本になって。

扉の両端にぶらさがっています。

いけない、これではまた、ふたり。

処されてしまう。

ぼくがあわててひもをひっぱると、エンジンがかかってしまって。

発射されたリュックが冬の青空に、どこまでもすいこまれていきます。

斬新な処刑法ですね。

人間は時に、こんなにも残酷になれるものなのです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ