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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒奈の章
104/3020

第100回 覆水盆にかえらず

11月23日


ぐい、と押したら。

ポットのボタンを押してしまって。

お湯が、床にひろがります。

うわあ。

大惨事だな、これは。

とまるだらう、とおもって。

さらに押したのが、まじかった。

そんなに入ってないだらう、とおもって。

ゆだんをしたのが、まじかった。

だらう運転は、いけませんね。

かもしれない運転にしないと。


やってしまったものは、しかたないので。

ぼくはお風呂にはいります。

お風呂からでてくると。

おやまあ。

雨が、ふっているじゃないですか。

お湯は蒸発すると、雲になるから。

雨がふる。

科学的ですね。

雨だから、しかたない。

今日は、カッパーです。

11月は、ノーベンバーだから。

カッパーは、先月ですか。

こだわりの秋色コーデ。

なんでもない。


ぼくが、おうちゃくをしてズボンをはかなかった、ものだから。

上半身だけカッパーで、下は、濡れてしまいます。

水にはいっても大丈夫な、カッパーのほうが濡れなくて。

濡れたらこまる、はいていないほうが濡れてしまう。

皮肉なものです。

濡れると、かぜをひいてしまうから。

半分だけカッパーのぼくは、さかさまに、川にささりながら、進みます。

気分はもう、サブマリン。

犬神家では、ないですよ。


華麗におよぐ、白鳥のやうに。

水面下でぼくは、ウデを必死に、ばしゃばしゃ。

川にそって、脚がスィーとすべってゆきます。

川面から飛び出た脚を、ひらいて、V。

もうちょっと川からおなかをだして、Y。

VICTORYとは、エンギがいい。

今日こそ、勝てる気がするぞ。


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