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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒奈の章
103/3018

第99回 氷河時代の終焉

11月22日


からだがぬれたまま、宇宙のドアをあけてしまって。

ぱきぱきと、凍りつきます。

宇宙は、さむいから。

ぼくは、うすい氷のまくでおおわれてしまいました。

うん。

これはもう、服をきなくても、いいんじゃないのかな。

うん。

やっぱり、服はきます。

ぼくは氷のスーツの上から、ダブルのスーツをダブルにきまして。

ネクタイなんて、イマいものは、しませんよ。

クールビズです、氷ですから。


こんにちは、アイスマンです。

きょうのぼくは、冷たい男。

駅とかきかれても、教えません。

えっ、駅ですか。

この道を、まっすぐ。

くそぅ。

人間は、そうかんたんにはかわれません。

ぼくがみんなに、駅を教えてしまったから。

街には人が、いなくなってしまいました。

ドーナッツ化現象ってやつだな。

いいや、きょうびドーナッツなんて、はやらない。

これからの時代は、ワッフルです。


ワッフル王朝の時代がはじまったので、ぼくはネクタイをしめました。

アイスマンも、TPOはわきまえます。

反逆罪で処されてしまう。

生き残る。

いつか、ぼくの心の氷がとけて。

皆を許せるほど、優しいきもちが持てた頃。

帰ってきた街のみんなが、やあ、アイスマン。

ぼくをみつけてくれたらいいな。

その時まで、では、ごきげんよう。


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