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トゼンサウ  作者: ナルサワパン
里緒奈の章
100/3017

第96回 看板に偽りあり。

11月19日


デンワがめつらしく、鳴っていたようです。

なんだろう。

しらない番号ですね、しりません。

見なかったことにしていUると、デンワがまた、ビルビル。

そんなに震えて怒らなくたって、いいじゃない。

どれどれ、寿司っすか。

しらない番号ですね、しりません。

見なかったことにします。


家に帰ると、ポストから「折り畳み厳禁」と書いてあるマナティーが。

折り畳まれて、はみだしています。

ああ、さっきのデンワはこれですか。

そういえば、インターネットで「折り畳める便利な腕」を買ったんだった。

「折り畳み厳禁」と書いてある「折り畳める便利な腕」を折り畳んでポストにつっこむなんて。

けしからん。

セクハラです。

中身が「折り畳める便利な腕」でなかったら、骨折してしまうところだ。

腕は、折り畳めないからね。

しかし、中身はさいわい「折り畳める便利な腕」であることだし。

もとはといえば「寿司っすか。」とデンワにでなかったぼくがわるいので、許します。

昨日はずっと上を向いていたから。

ちょうど、腕がいたくなっていたんだ。

さっそく使ってみよう。


折り畳まれているマナティーを開いて、「折り畳める便利な腕」を出してみます。

む、組み立てがひつようですか。

ちいさな部品がおおいな。

腕がいたくなってしまう。

ビーム。

ねじ。

ひんじ。

ぼんじ。

ぼんじーぼんじー、ぼんじーソワカー。

魔法をとなえたので、できました。

うむ、これはなかなか、立派な腕です。

思ったより、ながい。

さっそく、折り畳んでみましょう。

ばき、ぼき、ぎゃあ。

骨折してしまいました。

むう。

たしかに「折り畳み厳禁」と書いてありましたが。

こういうことかい。


こうして、ぼくは痛い腕が2本になってしまいました。

「折り畳める」のはまちがいないからね。

「痛くならない」とは、書いていない。

もとはといえば「寿司っすか。」とデンワにでなかったぼくがわるいので、許します。

こんな腕では、寿司もにぎれないな。

申し訳ないが、しばらくはデンワにでられません。

かけないでください。





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