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十二ページ目:愛する弟に−−−

−−−翌日。


「シオーン!おかえりー!」


「ちょ、母さん!」


「シオン!よく戻ったな、俺はホント、えぐ、ひぐぅ、じんば、じんばいじでぅぇ!」


「父さんも泣き止んで!」


サリナはシオンを連れてビヒュリア王国にある実家に戻ってきていた。三年ぶりの家族団欒、それがサリナにとっては堪らなく嬉しいものだった。

しかし、シオンは一応ガルシア王国国王の座にあるためここで暮らすわけにはいかない。

なんてことはなく−−−


「なら、俺が王位を継ごうか?」


「ゼストォ!?」


ということで、ガルシア十三人衆でくじ引きをし、新たな王としてゼストが就いた。アギトが一番悔しがっていたのを覚えている。


さらにビヒュリア王国とガルシア王国は正式に同盟関係を築く。リビアスター空賊団はガルシア王国傘下、空賊団は解体され空軍として新配置されることとなった。


それから三年が経った今ではゼストの他のガルシア十三人衆もそれぞれの道を歩み始めている。

カグヤはイシスに得物を復元してもらい街の男を侍らす日々、メルククゥは一攫千金を求めて旅立ち、セラフィールはリビアと結婚し幸せな日々を送り、フーとムーは二人で小さな商店を開き、リグロは安全面をモットーとした科学の進展を目指し、ドランシャトーとホクエは武者修行の旅へ、ルーヴ・ルーパーはヒーローを目指すために世界各地で奉仕活動に取り組む、アギトはゼストの参謀に、ターザンは変わらぬ日々を、イシスは魔法教室なんて開き始めた。


ビヒュリア王国ではグランは変わらず王座に、ギルディアとカトレアはまさかの結婚、ヴァルキリーは更に爆炎竜に凍氷竜を討伐するという功績を残し、ドン・バスディーユはビヒュリア王国戦士団隊長に任命されることになった。

完全に余談だが、カトレアとヴァルキリーはイシスのことを畏怖し直接ではないが彼女の直轄の部下になったとかなってないとか。

国交の証としてグランは喜んだのだが、果たしてそれでいいのかはわからないままである。


そして−−−


「サリナちゃん、俺はずっと君が好きだった。俺の、傍にいてほしい」


「.....ま、まずはご主人と奴隷の関係から!」


「どんな関係だよ!?」


ゼストはサリナに告白をするが、有耶無耶(多分サリナは本気)にされたため互いに一歩踏み込めない関係となってる。互いを知るシオンは頭を抱えてるとか何とか。


平和な日常は続いていく。


「今日は鍋だ!締めはどうする?ちなみに母さんラーメン!」


「父さんはラーメン!」


「私はうどん!」


「僕もうどん!」


「ほう、貴様らうどん派か!」


「よろしい、ならば戦争よ!」


「負けないよ、いくよシオン!」


「うん!」


「あ、じゃあ俺はそばで」


「まさかの第三勢力!?」


ゼストはたまにコバルト家にやってくる。コバルト夫妻は新しい家族が増えたと喜んでるが、この人一応現国王。それを言ってしまえば前国王は実の息子なんだから身も蓋もなくなってしまうが。


「ふふふ、第三勢力なめんなよ!」


「いいぞゼスト君!君がそのつもりなら父さん頑張っちゃうぞー!」


「望むところですお義父さん」


−−−愛する弟に笑顔が戻りました。

こうして平和な日常は綴られる、これから先もずっと、ずっと。


今日も空は快晴である。



−完−

ご愛読ありがとうございました!(^^)

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