表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の木の奇跡  作者: 宮城 駿
2/2

朝の教室

小走りで教室に行くと中で親友の伊藤真哉(いとうしんや)がニヤニヤしながら俺に声をかけた。

「よっ。今日もモテモテだね〜」

「なんだよ。別にそういうんじゃねーし。」

「はぁ〜…。お前ってやつは…」

「なっ、なんだよ!?」

「いや、なんでもねーよ。それより早く席着かないと先生来るぞ」

「…。そうだな」

伊藤の言葉の意味がよく分からなかったが、そろそろ先生が来る時間だったので席に着いた。

ーガラー(教室のドアが開く音)

「おはよ〜。今日もみんないるな?」

「「「はーい」」」

「よーし。じゃ、ホームルーム始めるぞー」

ハァ〜…。今日もつまんねぇ〜。

そんなことを思っていると隣から声をかけられた。

「優也。今日の放課後カラオケでもいかねぇか?」

声をかけてきたのはクラスメイトの山田だった。

「ん〜…、よし。行くか」

「いいねぇ〜。だったらさ、晴香さんも誘ってくんね!?」

「なんでだよ。いいよ晴ネェは」

晴ネェとは俺のいとこで、親のいない俺を心配してよく面倒を見てくれる一つ上の姉さんだ。今は学校が同じだからと、俺の家に一緒に住んでいる。ついでにこの学校の生徒会長で名前は川瀬晴香(かわせはるか)という。

「ちぇー。ケチ〜」

山田が抗議してくるが無視する。

「優也のいけず〜、唐変木〜、鈍感〜」

………。無視だ。

「非モテやろ〜、女ったらし〜、ブス〜」

だんだんうざくなってきた。

「先生〜、隣の山田君がうるさいでーす。」

「山田〜、川瀬のことが好きなのはわかったからしばらく静かにしてろ〜」

「「「ハハハハハ〜」」」

みんなに笑われた。

「優也のせいでホモ扱いされたじゃねーかよー」

「自分が悪い。俺のせいにするな。」

こんなバカみたいな会話をしているうちにホームルームが終わった。

俺は反対の隣の席にいるクラスメイトに声をかけた。

「なあ〜、1限目ってなんの授業だっけ?」

「確か〜…、数学だな」

「まじかよ。数学嫌いなんだよな〜」

「お前、そのセリフ毎回言ってるよな 笑」

「仕方ないじゃん。まじで嫌いなんだからさ」

ーなんでこの世に数学なんてもんがあるんだろう。ー

そんなことを思いながら空を見上げる優也だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ