赤龍の話
入学式が始まった。俺は退屈で眠かった。すると周りがうるさくなった。
アナウンスが聞こえる。
「新入生の言葉、新入生代表、難波拓弥。」
男が前に行き、正面を向き、おじきして言葉を言う。
「春風に・・・、新入生代表、難波拓弥。」
男が話をしている時、周りがざわざわした。
「あの人が、世界No.1の赤龍の総長なんだー。すごい顔整ってる。」
「恰好いいね。彼女いるのかな?いなければ、なりたい!」
とか、いろいろ言われていた。でも、納得できる。顔整っているから。
入学式が終わり教室に行くと、俺の周りの席に人が座っていた。
「やっと来たか、お前らちゃんと時間くらい守れ。赤龍の幹部なんだから。」
先生が言うと、男たちが言い訳する。
「だって、朝眠いんだもん。起きれないよー。」
俺の前の前の席の可愛い系の男が言う。
「朝は起きれるんですけど、皆さんが起きないからです。」
俺の前の席の真面目な男が言う。
「やりすぎて、疲れるから朝はダメなんだよ。」
俺の右隣りの前の前の席の女好きそうな男が言う。
「朝、無理。」
俺の右隣りの前の席の無口そうな男が言う。
「なんでお前らはいつもそうなんだよ。いい加減にしろよ。」
俺の右隣りの席の赤龍の総長が言う。
「言い訳するぐらいなら、ちゃんと来い。わかったか?」
先生が殺気をだしながら言う。
「「「すみませんーー。」」」
総長以外が謝った。
「ならいいんだが、二度とするなよ。」
先生が言った。ちなみに先生は赤龍の五代目の総長だ。今は八代目だ。
「この子誰?見たことない子だね~。」
俺を見ながら可愛い系の男が言う。
「フード被っていて顔見えない。取れよ。室内だし。」
そう言って、女好きそうな男が俺のフードを取ろうとしたが、すかさずかわす。
「俺はフードを取らない。顔見られるの嫌いだから。」
俺は教室を出た。なんか声が聞こえた。
「なんだアイツ。なんか隠しているな。」
そう赤龍の総長が呟いていたことを、俺は知らない。
外に出たいと俺は思い、屋上に行った。屋上は鍵がかかっていたが、ピッキングをしたら、簡単に開いた。おいおい大丈夫か、ここのセキュリティーは。そんなことを思いながら、屋上に入った。風が吹いていて、気持ちいい。
そしたら、どこからか、声が聞こえた。
「遅いぞ、深雪。どんだけ待ったとおもんだ。」
「ゴメン、ゴメン。色々騒がしくて、抜けるのが遅れた。」
「まぁ、いいや。来てくれたから。どうだった?クラスは。」
「世界No.1の赤龍の幹部がいなければ最高だった。」
「それはお気の毒に、頑張って!」
「瞬、血あげないから?(黒笑)」
「すいません。もうしないから。」
「瞬のクラスはどうなの?やっていけそう?」
「女どもがいなければ最高。媚がすっごくウザい。」
「慣れているから我慢しなさいよ?やることやるまでは。」
「で、手掛り見つけた?」
「まったくもって何にもない。アイツがいるのかすらわからない。」
「やはりな、相手が動くまで何もしない方がいいかもな。」
「瞬、ここ1週間は様子見て行動しろ。わかったか?」
「深雪、お前も無理するなよ。もしものことがあるかもしれないからな。」
「わかっている。じゃあ、そろそろ教室に戻った方がいいな。」
そう言って俺は屋上を出た。その後、瞬も出てきて教室に戻った。