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4.22 彼女発見 教室から

気付いたのは、新しい教室に慣れた頃だった。


朝の授業は眠い。まあ弁当の後の授業も眠いから、大体一日中眠いんだけど。

3階窓際の自分の席から、いつものようにぼんやりと外を眺めていると、隣の敷地の駐車場にゆっくりと入ってくる白の軽自動車が目に入った。

ださいなあ。何であんなのに乗ってんのかなあ。何の気なしに目で追っていると、白の軽は既に並んでいる他の車には倣わず、頭から駐車スペースに突っ込んだ。

出る時面倒じゃないのかなあ。それともバックで駐車する方が面倒なのかなあ。と、運転経験のない頭でぼんやりと考えていた。


運転席から黒い髪の女の人が出てきた。

裾を細く折ったデニムから足首を覗かせ、上は襟元が少しだけ広めに開いた、ゆる過ぎないグレーのTシャツを身に着けていた。

肩につく位の黒髪を含めシンプルな色合いの服装対し、かかとの低いパンプスは鮮やかな朱色だった。

可愛い格好してるな。好みの服装に目を引かれ、その姿を眺めていた。

その人が小さな白い車の周りを歩くと、滑らかに髪が揺れ、一層目が離せなくなった。

好みの格好をした人の車だと思うと、馬鹿にしていた軽もましに見えてくるから不思議だ。

彼女が車の向こう側に回り助手席のドアを開けた。

遠目だが、彼女のうつむき加減の顔が不細工ではないのが分かった。

しっかり顔が見えないかと知らず目を凝らしていると、彼女が助手席から子供を抱き降ろした。

なんだよ・・・・。

目を引かれた彼女は、隣の幼稚園に通う園児の母親だった。








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