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第一話〜二人の旅〜

「リラ!早く来なさい。」

リリィがいつもの様によく通る声でリラに言った。

「えぇー!リィは早いんだよ、歩くのが早すぎんだよ!」

リラが文句を付けるとリリィはにっこりと笑ってリラの耳を思いっきりギュウっとつねった。

リラが、あまりの痛さに悲鳴を上げる。

「いだだだだーいだぃ!いだぁ!!」

「ほら、またこうなりたい?」

リラの綺麗だった耳は赤く腫れている。リラは、腫れた右耳を押さえながら、言った。

「ひどいじゃないか!一緒に旅してんのに・・・!」

リリィが、うっと言って固まった。この二人の旅は、リリィの所為らしい。

「し、仕方ないでしょ!神々がお定めになった試練なんだから!!」

「はぁ?神々?お前の姉さま、探しに来たんだろうが!!」

リリィが言い訳でもするかのように乱暴に言い放つと、リラも負けずに答える。

「だ、だって・・・カノン姉さま、いなくなっちゃったんだもん・・・。“死”の地に行くって出てたっきり戻って来ないんだもん!」

リリィの目には涙が溜まっていた。ずっと、ずっと我慢してきたんだろう。リラは、っつと声を漏らしさっきよりもまた乱暴に言った。

「だぁぁぁぁ!悪かった。悪かったよ!」

「うぅ、わかった。でも・・・何にもないよね?」

そうだ、リリィの言うとおり周りには枯れた草、乾いた土が見えているだけ。ここは、“死”の地。生き物の気配さえないところ。

「・・・あ!」

「リィ?どうしたんだ??」

遠くを見ていたリリィが大きな声を上げた。リラが、尋ねる。

「あのね、ほら!あそこ・・・」

「洞窟か?気づかなかった・・・」

二人は顔を見合わせ、よし、行こう!と声をそろえ洞窟へと走った。

「ほぇー!あんまり深くないね・・・」

「いや・・・でも、何かが居たことは確かだ・・・」

リリィが素っ頓狂な声を上げると、リラは真面目に話し出す。

「なんで??」

「何にも気が付かないのか!ほら、布みたいなのがある・・・」

リリィがうんうんと相槌を打つ。リリィが、リラに言った。

「で、その生き物は?」

「んなの・・・分かるかーーーー!!」

と、リラが叫んだそのときだった後ろから小さい声が聞こえた。小さい女の子のようだった。

「ли゛п−・・・・・・?」

リリィが振り向くと、薄緑の髪に同色の瞳の少女が居た。言葉が通じないようだ。

「えっと、“死”の地の・・・」

「リリィ!そうだよ、きっと。すごい、すごい!えっと、君名前は・・・?」

リラは、少女に話しかけるが言葉が分からないので答えられないようだ。リリィは、両手を祈る形に組んだ。そして、何やら意味不明な言葉を唱える。

「リリィ、魔法って使っていいのかな・・・」

「神・・・sin,commit・・・罪,language・・・記,remember・・・・・・・言・・・」

リラが、独り言のようにリリィに尋ねるが、リリィはなにやら唱えているので無理だった。

「よし、完璧!」

リリィが唱え終わり、安心したように言う。リラが、心配そうにリリィを見る。

「リィ?大丈夫・・・?」

「はぁ?何よぉ・・・昔みたいに爆発しないから!!」

リリィが、自信を持ってリラに言う。

「いや・・・なんか。って、あれその呪文・・・犯す罪ってあれ・・・」

「使用禁止の呪文だけど?それより、“死”の地の・・・」

リリィが少女の方を向く。少女は、二人の間にちょこんと座っていた。少女は、きょとんとしている。リラは、言葉がわかるか話しかけてみた。

「えぇと・・・君、名前は?」

「・・・なまえ?」

少女は、か細い声で答える。

「ない・・・・」

少女は言った。リリィは瞳に悲しい色を浮かべすこしうつむいた。

「やっぱり・・・無いんだね?」

「うん・・・」

簡単な事なら分かるらしい。

リラが少女に言う。リリィは顔を上げた。そして大きな声で言った。

「あたしが、あたしが付ける!だって、呼ぶのに困るじゃない!!」

「はぁ?リリィ?本気(マジ)に?」

リリィが真面目な顔で少し怒ったように答える。

本気(マジ)に!」

リラは、はぁ・・・とため息をついた。

「仕方ないなぁ・・・早めにね?」

「ほ、ホント?いいの!?やったぁ!!」

リリィは幼子のように無邪気な笑顔を見せた。つられて、リラも笑ってしまった。ついて来て良かった・・・と初めてリラは思った。

「えっと・・・ルルシア。ルルシア!今日から、あなたはルルシアよ!!」

「るるしあ?なまえ?」

少女−ルルシアは子供らしいかわいい笑みを浮かべた。リリィも子供に名前をつける母親のようにルルシアを抱きくるくる回っている。

「あの、リィ?そろそろ・・・下ろしたら??」

「え?だって、このこ・・・かわいい!」

「いや、そういうのいいから・・・」

リラは少しあきれたように言う。リリィは、ルルシアに何か聞いているようだ。

「リラ!近くに水あるとこ知ってるって!!」

「ってか・・・ルルシアの格好どうにかしたら?水はその後ね?」

「え・・・?きゃぁ!布まいてるだけ!?」

リリィは、リラに言われてはじめて気づいたらしい。そうだ、ルルシアは布を体に巻いてるだけだったのだ。見るからに綺麗な少女が曇ったガラスのようだ。

「あ・・・!じゃぁ、これ・・・」

リリィは、腰に括り付けているポーチから何やら数字が書いてある人差し指の第一関節くらいのカプセルを取り出した。そして、親指と人差し指でプチッとつぶした。ブワッという音がして服の形に変形した。

「はい、これ着て?」

「・・・きる?」

リリィはあ・・・っと声を漏らしてリラに一言言って洞窟の中へ入っていった。

「ルルシアは、着替え方知らなかったのか・・・」

リラは、独り言のようにつぶやいた。しばらくして二人が出てきた。リリィがにこっと笑う。ルルシアもつられてにこっと笑った。リリィは妹ができたみたいでうれしいらしい。

「じゃあ、ルルシア・・・なんか長いな・・・うーん」

「ルシア!ルシアでいいでしょ?」

「ま、いっか。じゃあ、ルシアが言ってた水がある所にいこう!!」

「「行こうーーーぉ!!」」

小説は、中一の時に友達の真似で書き始めました。あまり、面白くないですが、読んでくださってありがとうございます。

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