歴代最強の賢者
---天才、エリート、傑物、プロフェッショナル、、、彼女を言い表すにはどの言葉も足らない。
王都でも過去に類を見ないほどの魔力量と圧倒的な想像力で世界最強の名を思うがままにし世界で2人しかいない賢者の称号を司る生きた伝説である---
兵「敬礼!!!」
ビシッとした音と共に王直属の近衛兵達が一斉に額へ手をかざす
一瞬の緊張が走った後にヒゲを蓄えた細身の大臣が口を開いた
大臣「この度は賢者ライハ様の発明した新魔術により国の農作物収穫量が約3倍へとなった事を称し、金300と領土を分け与える」
表彰された賢者は無言で一礼をし涼しげに出て行ってしまった。
しかし、白髪の美しい髪にキリッとした目のエルフのような美しい顔立ちに自信満々な歩き方は誰が見ても絵になるものだ。
ライハは王宮にある研究室へ戻り召使いに告げた
ライハ「フフフ、新しい伝説が生まれたわ、彼を!ハルトを呼んでちょうだい!!あなた達は下がって2人だけにするのよ」
召使い「は!すぐに」
とって食われるわけでもないが彼らは走り出して僕を呼びつけてきた。
ドアを2回ノックしハルトは中に入った。
ハルト「はいりますよ〜一体どうしt」
後ろの窓からは怪しげな稲光が落ち、不気味な雰囲気の中ライハは僕の言葉を遮り話始めた。
ライハ「戦略、軍略、知力、、、この世の才をを伸ばすための最強のシミュレーションボードを発明したわ!これにより列国の中でも私達が最強になる事は明白!!」
ライハ「ふふふ、驚きすぎて何も言えないようね!仕方ないからルールを説明するわ!まず戦争相手と見立てた東軍と西軍、、ここでは正義の白と悪の黒を模したコマを使用し9×9のどちらにも地の利がない平面で戦いを行います!そして!相手のコマを挟むとひっくり返すことが出来る、、最後はどちらが多くのk」
ハルト「、、オセロっすね、、」
説明の途中で遮ったからかほっぺを徐々に膨らませる賢者様を見ながら僕は続けた
ハルト「あの、最近ブームですよねぇ、オセロ、、、、、やります?」
ライハ「そーーよ!私だって普通の子みたいに楽しくゲームがしたいの!!なのに声をかけるだけでみんな怖がるしまともに会話すらしてくれないのよ!!いいからやるわよ!オセロ!!真剣勝負よ!」
口調は怒っているが本来友人と遊ぶ日常を才能と権威から恐れられてしまう彼女は可哀想だと思い付き合うことにした。
ライハ「ふふ!かかったわね!私は時代の天才魔術師よ!魔法学校を飛び級し王国で一番の才女である私が頭を使うゲームで負けるわけがないわ!!」
前言撤回泣かせてやろう
そう言いながら先行黒駒を打ち始めたライハは数十手後に盤面が全て白に代わり冷や汗にまみれてしまう
ライハ「そん、、な、ありえない!!!この私が、、、もう一回よ!!」
オセロでは初動に出来る限り駒をひっくり返さない方が強いと言われているが、彼女は真逆で一番ひっくり返す駒が多いとこしか置いてこない、これでは100回やっても負ける事はないだろう。
数十回やったところで彼女の自信満々な面も消え、めんどくさくなったので、そろそろ負けてやろうと思い手を抜いて打っていると
ライハ「おい!!貴様手を抜いているだろう、今打った手も5手前も今日同じタイミングでは別の場所を打っていたじゃないか!!めんどうになって適当に勝ちを譲ろうとしたな!許さない!」
ライハ「火と土の精霊よ国を潤し激しく燃え上がり我の敵を全て燃やし尽くしたまえ、インフェルノ!!!!」
ハルト「待て!!そんなもん打ったら王宮が消し飛ぶだろ!!なんでそんなとこは気付けるんだよ!っ水の精霊よ麗しき我を媒体に現れ平穏と静寂を取り戻したまえ、アクアフォリオ!」
高出力の二つの魔法が特別製の部屋でぶつかり合い打ち消しあって事なきを得た。
とてつもない轟音で城の兵が慌ててぐちゃぐちゃになった部屋に入ってきた。
兵「賢者様方!何かあったのでしょうか!!」
ハルト「ははは、大丈夫いつもの事だよ」
そう、何を隠そう僕も国から賢者の名を貰っている魔術師なのだ。
兵達をなだめて部屋から出すとライハが後ろを向いて小刻みに震えていた。
流石に罪悪感があるのだろう、、今日は仕方がないからとことん付き合ってやるかと意気込み声をかけると目をキラキラさせながらライハが言った。
ライハ「お前の白が燃え尽きて私の黒が残ったから私の勝ちな!!!!!ざーーこ!!!ふふふ」
こいつ、、、引っ叩いてやろうと思ったがニコニコと無垢な笑顔をしている彼女を見て
きっと今後も振り回されるのだろうと思いながら僕は肩を撫で下ろした。




