僕はオーパーツのお陰で天才女子高生映画監督や氷の美少女や天才女子サッカー選手や丘サーファーからモテモテになりました!
千文字って難しい……
ようやく再び書ける状況に戻ってきました!
リハビリ一発目です!
なんでこんなことにぃ~?
狭い映画部の部室の中、カチ、コチ、とボロい時計の音が鳴り響く。
密室に男女五人。ドア近くの鏡に映った僕の顔は引き攣っていた。
部室に持ち込んだ小さな雪だるまは異様な熱気のせいか溶け始めていた。
「「「「さあ、誰を選ぶ(の)!?」」」」
僕は選ばなければいけないらしい。
僕が映画の世界を志すきっかけとなった名作を作り上げた天才黒川晶が僕を見下ろしながら笑う。
「君が監督助手をやってくれるというから、私はもう一度この部に戻ってきたんだよ。君には私が、私には君が必要。そうだろう」
氷の美少女と呼ばれる雪平玲も囁いてくる。
「『僕がサイコロで一を出したら君は心の思うように生きるんだ』って言ってくれた。だから、ワタシは心のままにアナタに『すき』って伝えた」
ごめんなさいごめんなさい某大人気アニメのやりとりをパクってごめんなさい。
しかも、向こうがパクったって彼女が言い張るのもホントごめんなさい。
「突然でごめん。でも、なんでか分かんないけどボクは君が好きなんだ! 君の為に何でもしてあげたい!」
女子サッカー界の星、『ハットトリックプリンセス』大空燕が衝動のままに迫ってくる。
「丘サーファーの俺を馬鹿にしなかったお前に俺のすべてを受け止めてほしいんだ!」
ただの悪友、赤城カカオ、お前ちょっと黙れ。
……どうしてこうなったのか。
彼女たちからの好意が嫌なわけではない。ただし、カカオテメーは別だ。
本当にこんな僕に良くしてくれた。
手作りの美味しいお味噌汁に眠り薬をいれて僕を襲ったり、手製のお菓子に媚薬を混ぜて襲わせようとしたり……。
うん、ちょっと嫌だ。ただし、カカオテメーは別格だ。
それに僕は選ぶなんて出来るほど大層な人間じゃない。
ただちょっと運が良かっただけだ。
だから僕はやり直す。三年前に変な女の子に押し付けられた手元のボロい時計の針に手をかける。
簡単だ。
カセットテープを巻き戻し、上書きするようにもう一度やり直すだけ。
選ばなければいいだけだ。
サッカーを諦め映画部を選ぶことになった事件を防がなければ。
彼女の笑顔の為に何度も何度もサイコロを振りなおさなければ。
あの交差点で事故に遭って死んでしまったあなたを助けなければ。
……カチ、コチ、と時計の音が鳴り響く。
「あの! ……信じられない話かもしれませんが、僕の話を聞いてください」
雪だるまはすっかり溶けていた。
お読みいただきありがとうございました!
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ある程度検索かけてから書いたつもりですが、ありそうな設定なので……かぶってたらごめんなさい汗