魔力持ちの青年
自分の胸の中から、何か白いものが出てきた。あ、別に母乳とかじゃなくて。何かの欠片が出てきた。何だこれは…。うーちゃんや、他の皆からもその欠片が集まり、プレートの中へ吸い込まれていく。すると、プレートが赤く光ってとこで行った。赤くなったマグマのような液体が沢山こぼれ落ちて焼ける!と思ったらそれは空気と化して消えていった。身体が自由になった。そしてプレートの裏から出てきた物は…
W.o.o.L「回せと言わんばかりの鍵だな。」
大きい羽の生えた少年の銅像。よく見たら片目だけに丸眼鏡をしていて、片手でそれを掴んでいる。
もう一つの手はジャケットらしき服の前裾を掴んでいて、その腕からはロックがぶら下がっていて、キーが刺さったままであった。
あまだ「確かにこれ、回したい…」
るみか「私も気になる……」
なな「え、え、何これは…やめたはうがいいんじゃない??」
少し落ち着いて話し合ってみる。おれは後ろにいたわたあめのほうに向き直った。
ガチャッ
何か…とてつもなく嫌な音がしたんだけど…
振り返るとアユさんが鍵を回していた。
アユ「もう回しちゃってたてへぺろ」
真顔で言われても……
銅像が破れた瞬間に煙が空間の半分を埋め尽くした。人影が見えたので、皆でテーブルの後ろに回る。まじ怖い!!何か居るわ!!!
???「ははは!!少しの間に随分成長しまったみたいだわ…!早く動いてみたいのぅ……」
黒いスーツに、下地は紫のシャツをしたかっこいい男性がそこにいた。片眼鏡からは小さな鎖が吊るされていて金色に光っている。キラキラした目は紫と赤色が混ざっていて、髪は黒と赤色。
圧倒されたおれの口からはもう、この言葉しか出なかった。
あまだ「あ、あの、警察に通報してもいいですかね??だれ!?」
???「お?ところでそこの鍵を回してくれた少女と、ここに集まってくれた人には感謝だ…!やっと封印から解かれたよ…!いやぁー!スッキリスッキリ!」
あまだ「無視された!?まさかの主人公無視!?」
るみか「この人ちょっと怖いけど、あまだも何言ってるかよくわからないぞ??」
アユ「ところでお兄さんは何だ…?さっき銅像の中から出てきたやんな?」
???「あー…そうだのぅ…説明するためにはお主らの世界がわからなければいけないのぅ…ちょっと頭の中を見させてもらうぞ…」
そうすると、男性は姿を消した。
アユ…?「ほうほう…人間の身体はかなり弱いみたいじゃのぅ…どれどれ…」
アユさんの様子がおかしい…というか乗っ取られている…?ポン君がアユさんの背中をつついた
アユ…?「んぅ…?」
ポン君「離れて。」
また目の前に現れたら男性。少し脱力したアユさんを、まおさんが受け止めていた。
???「ふむ…君たちの世界では、我は魔王という扱いかもしれんのぅ…だが今の魔王は弱いのぅ…我は神である。だが、たしかに魔でもあるかもしれぬ。魔神、かのぅ…それも少しイメージと違うか?」
あまだ「ちょっと…よくわからないが、色々説明してくれないか…??」
そうすると、急に体を動かせなくなった。目では見える、思考も回る。
あまだ(思考)「お前、すごいな……怖いわ…」
魔神(思考)「はははっ、そうかのぅ…?お前がちょろいだけだと思うが…」
あまだ(思考)「好き勝手言われてる…何で入った…?」
魔神(思考)「お主、色々説明してくれとは言ったものの、具体的な物はわからないものでのぅ…めんどk…確認のために入ってみたのじゃ」
あまだ(思考)「それくらいわかってるんじゃないのか…?さては何か見に来たな…?」
身体のコントロールが急に戻った。反応できずに倒れそうになると、うーちゃんが支えてくれた。
W.o.o.L「大丈夫か!?」
魔神「聞きたいこともわかったので、説明させていただくとしようかのぅ…!」
あまだ「若干頭痛いなぁ…」
魔神「我はかつて神と呼ばれる存在との戦いで負けて、片目を砕かれた上に、封印されてしまった。そして我の目のかけらが人間界に散らばられて数万年…魔力は戻ったので、仲間に協力してもらって神さえからも隠されたこの空間と仕組みを作って、何人かの人間の心にしまいこんだ目のかけらを集め、プレートを開けさせて取り戻すと決めた。今神が占領している人間界にバランスを取り戻す為に、我はお主らにも協力してもらって神に挨拶しに行くかのぅ……という予定をたててみたのじゃ。☆」
何なんだ最後のは…!!イラッ
れな「わ、私達にも協力って…どういうことですか…?魔神さん一人じゃあ、だめなのですか?」
魔神「うむ…我とて、神とその軍を一斉に受ける力はないのぅ…さらに言えば、あまりこの空間から出たくないのじゃ…神に存在がバレてしまうからのぅ。」
るみか「私達にその軍と戦えと…?さっきは体が弱いとか言われたし、人数もそんなにいないんだけど…」
魔神「良いところつくのぅ。私のところで武器をいくつか用意しておる。他の空間、あるいは世界への転送もここからならできるようにしてある、そこに武器を取りに行くのじゃ。われが用意している武器は2つじゃ。そして一人、武器になれる逸材をこの中に入れておる。」
ポン君「ん??すぐに行くの…?今から…?」
魔神「お主らには悪いが、しばらく人間界に戻ることはないかもしれぬ…!その変わり、人間界での時間は進まないように、仲間が維持をしてくれている。今から行く予定じゃ。」
まお「すごい急…なんだけど」
りんご「…何か…!異世界に行けるって面白そう!!」
すごい意見の子がいるぞ、約一名…
わたあめ「ところでその武器は、今渡すの?誰に?」
魔神「そうじゃのう…渡す人はまあ、決めておる。この空間で少し戦いの練習をしてから行く予定じゃ。皆で席についてはくれるぬか…?」
この空間で戦うのか…どうするんだ、スペースとか…魔神の矛盾ある言動に混乱しつつ、席についた。
最近、全くと行っていいほど課題を進めていません。大丈夫かな……某るみるみ系の人と話しているときに、二人共「いや〜」が多いことに密かに気がついた。えっと、一気に進んじゃいます!あ、宿題じゃなくて物語!いえい!
じゃんけん!!ぽん!!
スーパー石頭アタック!!ごめん!ちょっと何言ってるかわからないね!