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おしかけ勇者嫁〜勇者は放逐されたおっさんを追いかけ、スローライフを応援する〜  作者: 日富美信吾
第5章

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37#勇者は迷いながらも決断し、問題を解決する。


 皆さん、こんばんは。

 わたしです。アルアクルです。

 もしかしたら仲良くなれるかもしれないと思った矢先に、何も告げずに去って行った人がいたら……皆さんならどうしますか?




 誰もいない部屋の前で、わたしは立ち尽くすことしかできませんでした。


「どうして……」


 尋ねても答えは返ってきません。

 当たり前ですよね。

 だって、そこには誰もいないんですから。

 だから問いかけた言葉はわたしの中で、いつまでもずっと反響し続けます。

 最初は小さくても、繰り返していくうちにそれは大きなうねりとなって、わたしの中でぐるぐる渦巻いて――。


「アルアクル?」


 聞こえた声に振り返れば、そこには心配そうな顔をしたファクルさんがいました。

 聞けば、いつまでも戻ってこないわたしのことを心配して来てくれたらしいです。

 やさしいです。ファクルさん。

 いつものわたしならうれしくなって、思わず顔が緩んでしまっていたことでしょう。

 それでイズやクナントカさんに言われるんです。そんなわたしもかわいいって。

 う、自惚れじゃないですからね!? 勘違いしたらダメです……!

 でも、今のわたしはそんな気持ちになることができません。

 その代わり、ファクルさんに駆け寄ると、その体に思いきり抱きついてしまいました。

 自分の中でぐるぐる渦巻く感情をどうすることもできなくて。

 だから、何だって、どんなことだってできてしまうファクルさんなら、きっとこの感情もどうにかしてくれると思ったのです。

 わたしがファクルさんを見上げれば、


「あ、え、おい、アルアクル……!?」


 真っ赤になって、おろおろ慌てていました。

 ですが、わたしを見て、わたしの様子がいつもと違うことに気がついたのでしょう。

 眼差しがすっと真剣なものになります。


「どうした、何があった?」


 うまく言葉にできないわたしには、首を振る以外にできることは何もなくて。


「そうか」


 真剣だったファクルさんの眼差しが、ふっと緩んでやわらかくなりました。


「なら、落ち着いてからでいい。話せるようになったら、話してくれ」


 ファクルさんは大きな手で、あやすようにわたしの背中をやさしく叩いてくれました。

 それだけで。

 たったそれだけで、何が解決したわけでもないのに、わたしの心はすっと軽くなりました。

 やっぱり、ファクルさんはすごいです。

 そのことを伝えたくて、でも、言葉にするのはちょっと恥ずかしくて。

 わたしは頭をファクルさんの胸にぐりぐりと押しつけました。


「アルアクル?」


 ファクルさんは戸惑っているみたいでしたが、わたしはもう少し、あと少しだけと、頭を押しつけることをやめませんでした。





「アモルとフォルティが……」


 4階にある、共同のリビング。

 そこでわたしが、アモルちゃんとフォルティくんのふたりがいなくなったことを告げると、ファクルさんは眉間に深い皺を刻んで、重々しく呟きました。

 それから真剣な眼差しでわたしを見ます。


「それで、アルアクルはどうしたいんだ?」

「どうしたい……ですか?」


 ファクルさんがうなずきます。


「正直なことをいえば、俺は追いかけようとは思わない。あいつらが置かれた状況には確かに同情するべきものがあるし、手をさしのべたいとも思う。だが、あんなことをしでかしておいて、何も言わずに姿を消した。そんなの許せるわけがないだろ?」


 ファクルさんの手が伸びてきて、わたしの頭をやさしく撫でました。


「俺にとって大事なのはここにいる仲間なんだ」

「ファクルさん……」


 ファクルさんの言葉に胸が熱くなっていると、


「……そこで『俺にとって大事なのはお前なんだ』って言わないあたり、本当にあれですよねぇ」


 クナントカさんが何か呟いて、


「ほんと、ファクルはヘタレ。ヘタレすぎ」


 イズがその呟きに応じています。

 そんなふたりをファクルさんが顔を赤くして睨みつけました。


「ファクルさんに睨まれましたー。恐いー」

「マジで恐すぎー」

「ふたりとも棒読みで全然怖がってねえじゃねえか!?」


 ファクルさんのツッコミに、ふたりが

「そこに気づくとは!?」

と驚いています。


「まあ、ファクルさんの性根はさておいて、僕もファクルさんに賛成ですね」

「イズも同じ。あいつらをわざわざ追いかけることなんてない。アルアは今からイズとイチャイチャすればいい」


 イズがわたしに抱きついてきます。

 そんなイズの頭を撫でていると、ファクルさんがわたしを見ました。


「改めて聞くぞ。アルアクルはどうしたい? あいつらを追いかけるのか、それとも放っておくか」

「それは……」


 わたしは胸に手を当てて、自分の心に問いかけます。


「……二人がここを出て行きたいというのであれば、寂しいですし、悲しいですけど、それでもがんばって笑顔で、わたしは送り出しました」


 それが二人の望みなら、わたしがワガママを言うのは違うと思うので。

 でも――。


「こんなふうに……まるで逃げるみたいに出て行くなんて」


 そんなお別れなんて、悲しすぎます。


「つまり、アルアクルは追いかけたいんだな?」


 ファクルさんの言葉に、わたしはしっかりとうなずきました。


「……そうか」


 そう呟くファクルさんの表情は、どこか厳しいものでした。


「なあ、アルアクル。あいつらが黙って出て行ったのは、俺たちとの関係を金輪際断つという強い意志の表れかもしれない。だとしたら俺たちに二度と過変わって欲しくないと思っているはずだ。それなのに俺たちが追いかけたら、あいつらにしてみたら迷惑以外の何ものでもないんじゃないか? それでもアルアクル、お前は追いかけると言うんだな?」

「ちょ、ちょっとファクルさん! いくら何でもそれは――」


 クナントカさんが抗議の声を上げます。


「言い過ぎだと思うか? 可能性としてはそういうこともあり得るかもしれないだろ?」

「それは……そうかもしれないですけど。でも、だからって……」


 クナントカさんが心配そうにわたしを見ます。

 わたしはその視線を正面から受け止めました。


「大丈夫ですよ、クナントカさん。ファクルさんはあえて厳しいことを言ってくれたって、わたし、ちゃんとわかっていますから」


 微笑んでファクルさんを見れば、ファクルさんは微妙に視線を逸らして

「何のことだ?」

ととぼけます。

 でも、耳の先が赤いです。


「何も考えずにアモルちゃんたちを追いかけて、ファクルさんが言ったみたいなことになった時、わたしが傷つかないためですよね?」


 わたしは知っています。

 ファクルさんがとってもやさしいことを。

 だって、ずっと一緒に旅をしてきたんですから。


「ファクル、ヘタレのくせにかっこつけすぎ」


 イズの言葉に、ファクルさんがさらに顔を背けて

「言ってる意味がわからねえな」

と漏らします。


「ありがとうございます、ファクルさん。もし、そういうことになっても、わたしは大丈夫です」


 それがアモルちゃんとフォルティくんの意思というなら、わたしは受け入れないといけません。

 どれだけショックだったとしてもです。


「だから、探しに行きます」


 決意を視線に込めて、わたしはファクルさんを見つめます。

 ファクルさんはわたしの視線をまっすぐに受け止めました。

 そうしてわたしたちは、しばらくの間、見つめ合いました。

 わたしたちの呼吸する音だけが、リビングに響いています。


「わかった。なら、俺も行く」


 着ていた調理用長衣(コックコート)を脱ぎ、ファクルさんが軽装になります。


「ならイズも」

「じゃあ、僕はここに残ります。万が一、彼女たちが戻ってくるかもしれませんからね」


 みんな、アモルちゃんたちのことは追いかけないって言っていたのに。


「ファクルさん、イズ、クナントカさん……ありがとうございます!」


 みんながあまりにもやさしいから、うれしいのに少しだけ泣いてしまったわたしの頭を、ファクルさんが撫でてくれました。

 クナントカさんとイズにからかわれて、すぐに離れてしまいましたけど。

 それを残念だと思うのは、その、間違っているでしょうか?




 一緒になって探すより、分かれて探した方が見つけられる可能性が高いのではないか。

 ファクルさんの提案にわたしはうなずき、わたしたちは別々にアモルちゃんたちを探すことにしました。


「アモルちゃん、フォルティくん、どこですか……!?」


 わたしは森の中を走ります。

 今は夜。

 しかもここは迷いの森と呼ばれる場所で、深い霧が立ちこめています。

 視界は最悪です。

 わたしは勇者としての力を十全に使って、何とか事なきを得ていますが、アモルちゃんたちは勇者じゃありません。

 石に蹴躓(けつまづ)いたり、木の根に足を取られたりして、転んで、怪我をしているかもしれません。

 ふたりの傷ついた姿を想像するだけで、胸が張り裂けそうになります。

 とはいえ、安心できる材料もありました。

 それはこの森の中で暮らしている動物や魔物たちが、みんな穏やかであることです。

 それだけは本当によかったと思います。

 そうでなかったら、アモルちゃんたちは魔物に襲われて、今頃――。


「……っ!」


 頭に思い浮かんでしまった最悪の事態を、わたしは慌てて振り払いました。

 そんなのはダメです!

 絶対に認められません!

 ですが――それが許されるのは、アモルちゃんたちがこの森の中に留まっている間だけです。

 迷いの森から一歩でも外に出てしまえば、そこは他と変わらない、危険が身近に存在する場所になってしまいまいます。

 もし外に出ていたら、脅威は魔物だけじゃありません。

 盗賊です。

 アモルちゃんたちはとってもかわいいですから、盗賊たちは捕まえて、どこかに売り払ってしまうことも考えられます。

 そうしたら、また同じように、アモルちゃんたちは傷ついてしまいます。

 早く、早く見つけなければ……!

 そう思うのに、どれだけ走り回っても、目をこらしても、アモルちゃんたちの姿を見つけることはできませんでした。

 わたしが見つけられなくてもいいのです。

 ファクルさんか、イズが見つけてくれれば。

 もし、アモルちゃんたちがわたしたちとの完全な別れを望んでいた場合、もう二度と会うことはできなくなりますけど。

 それでも、ふたりのうちの誰かがちゃんと別れを告げてくれると思うので。

 しばらくは引きずってしまうと思いますが、それで気持ちは切り替えられます。

 どれくらいアモルちゃんたちを探したでしょう。

 一度、お店に戻って、状況を確認した方がいいでしょうか?

 それとももう少し探すべきでしょうか……?

 立ち止まって考えていた時でした。

 人の声が聞こえたような気がしました。

 ファクルさんでも、イズでもありません。

 なら、アモルちゃんたちでしょうか?

 わかりません。

 もしかしたらわたしの勘違いかもしれません。

 それでもわたしは一縷の望みをかけて、声が聞こえた気がした方に向かって走りました。

 そこはぎりぎり迷いの森の外で、果たしてそこにいたのは――。


「アモルちゃん、フォルティくん……!」


 ようやくです。

 ようやく、ふたりを見つけることができました!




 ふたりはわたしを見ると目を丸くして驚いていました。

 ですが、それもほんの少しのことでした。

 気を取り直したアモルちゃんがフォルティくんの腕を掴んで、走り出そうとしたのです。


「待ってください! ふたりがあそこにいたくないというのなら、もう追いかけませんから! せめて、最後にちゃんとお別れをさせてください……!」


 回り込むのは簡単です。

 何せわたしは勇者ですから。

 でも、それはできません。

 ふたりがわたしの顔も見たくないと考えていたら?

 ファクルさんが言っていたとおり、わたしたちとの関係を一切断ち切りたいとしていたら?

 胸の奥がきゅっとなりますけど……ここでお別れです。

 がんばって、笑顔で見送りたいと思います。

 アモルちゃんが立ち止まります。

 わたしに背中を向けたままのアモルちゃん。

 そんなアモルちゃんとわたしを、フォルティくんが交互に見てきます。


「……………………ですか」


 アモルちゃんが何か言いました。


「あの、ごめんない。声が小さくて、よく聞こえなくて……もう一度、言ってもらえませんか?」

「どうして追いかけてきたりしたんですか!?」


 一転して、今度はとても大きな声でした。

 いえ、違います。

 それは叫び。


「あたしたちのことなんか放っておけばいいじゃないですか!? だってあたしは、あ、あんなにひどいことをしたのに……!! 絶対に許されないことをしたのに……!! それなのにどうして……こんなふうに追いかけてきたりするんですか……!?」

「アモル姉、泣かないで……」


 フォルティくんがアモルちゃんの手を握り、頬に手を伸ばします。


「泣いてない!」

「でも……」

「泣いてないって言ってるでしょ!?」


 フォルティくんの手を振り払い、アモルちゃんは毅然とした声で言い放ちました。


「アモルちゃん、聞いてください」


 わたしに背中を向けたままのアモルちゃんに、わたしは呼びかけます。


「どうして追いかけてきたか、聞きましたよね。それは簡単な話です。わたしがアモルちゃんたちともっと一緒にいたいと思ったからです」


 アモルちゃんは応えてくれません。

 それでも逃げ出さないということは、わたしの話を聞いてくれることだと思って、わたしは話を続けます。


「アモルちゃんはひどいことをしたって言いましたよね。それって、わたしの髪のことですよね?」


 アモルちゃんの背中が震えます。


「わたし、気にしてませんよ?」

「………………………………嘘」


 ようやく反応してくれました。

 それがうれしくて、わたしは顔が緩みそうになりますが、ぐっと我慢します。


「嘘じゃありません。本当です。だって」


 そこで言葉を切ります。


「短い髪も、けっこう似合っていると思いませんか?」

「え……?」


 呆気にとられたような声を出して、アモルちゃんが振り返りました。

 アモルちゃんの隣にいたフォルティくんが、


「似合ってる」


 そう言ってくれたので、わたしは微笑みます。


「だから本当に気にしていません」


 嘘じゃない――その思いを伝えたくて、わたしは地面に膝をついて、アモルちゃんと目線を合わせます。


「あ、あたし、あんなことを言うつもりなんてなくて……でも、気がついたら止まらなくて……本当はずっと一緒にいたくて……だって、みんなやさしくて、すごくすごくやさしくて……でも、ひどいことをしちゃったから、だから……」


 うまく言葉にできない思いを、それでも必死に、一生懸命に言葉にしようとするアモルちゃんが愛おしくて、わたしはたまらずに抱きしめます。


「あたし、あたしは……!」


 わたしの胸の中で、アモルちゃんが声を上げて泣き出しました。


「ごめんなさい! あんなに綺麗な髪だったのに……! 本当にごめんなさい……!」

「大丈夫、大丈夫だから」


 激しく泣きじゃくるアモルちゃんの背中を、わたしはやさしく叩きます。


「一緒にいたいって言ってくれたのは本当の気持ち?」


 こくん。アモルちゃんがうなずきます。


「なら、一緒にいましょう」

「…………い、いいの?」

「もちろんです」


 わたしが肯定すれば、アモルちゃんはさっき以上に泣き出してしまって。

 苦笑していれば、所在なげに立ち尽くすことしかできないでいるフォルティくんに気づきました。

 わたしは腕を広げて、フォルティくんに

「来る?」

と目配せすると、フォルティくんはほんのりとはにかんで、とてとて駆け寄ってきて、わたしの胸に飛び込みました。

 わたしはふたりを抱きしめました。

 これで問題解決です!

 そう思ったのがいけなかったのでしょうか。


「ようやく見つけたのだわ!」


 そんな声とともに人影が現れたのです。


「「ご、ご主人様……!」」


 アモルちゃんとフォルティくんのおびえたような声が重なって響きます。

 どうやらアモルちゃんたちを虐待していた元凶が現れたみたいです。




 アモルちゃんたちによれば、現れた人影は貴族の令嬢で、アモルちゃんたちをその日の気分で虐げる、まるで暴君のような存在なんだとか。

 なるほど。

 金髪青色の瞳の彼女の雰囲気は、確かに貴族っぽいです。

 ア……何とかという王子様に通じるものを感じますから。

 傲慢な感じ……といえばいいのでしょうか。

 貴族がみんな傲慢だとは言いませんよ?

 ファクルさんやファクルさんのご家族みたいに、貴族でも心のあたたかい人たちはいますから。

 でも、この人は違います。

 アモルちゃんたちのことがなかったとしても、決して相容れないと思います。

 それぐらい、嫌な感じがします。

 それと、彼女の周りにいる、立派な装備を身につけた人たち。

 たぶん、彼女の護衛なんだと思いますが、この人たちもろくな人たちじゃないみたいですね。

 アモルちゃんたちだけでなく、わたしを見る目がいやらしいです。

 まるで盗賊とか、そんな感じがします。

 わたしがそんなことを思っていると、アモルちゃんが叫びました。


「アルアクルさん、早く逃げてください! あそこにいる護衛の人たち、かなり強い人たちですから!」

「その前にちょっといいですか? アモルちゃんたちにひどいことをしていたのって、あの人で間違いないですか?」

「そうです! だから早く逃げてください! アルアクルさんまでひどい目に遭わされちゃいますから!」


 必死の表情で、アモルちゃんがわたしのことを心配してくれます。


「それならだいじょぶ。心配はいらない」


 そう言ったのは、いつの間にかやってきていたイズでした。


「むしろ心配しなけりゃいけないのは、相手の方だ」


 今度はファクルさんです。


「ふたりともいったい何を言って――」


 アモルちゃんの言葉が途切れます。

 というのも、わたしが聖剣と聖鎧を召喚したからです。


「こう見えてわたし」

「ゆ、勇者様なのだわ!?」


 貴族の令嬢がわたしの正体を口走ります。

 アモルちゃんたちが信じられないという感じでわたしを見ました。

 恥ずかしいです。


「勇者であるわたしは、悪いことをする人を見過ごすことができません。悪い人というのは、アモルちゃんたちにひどいことをしたあなたです。アモルちゃんたちにしたことを反省してください!」


 わたしは聖剣を大きく振りかぶると、貴族の令嬢と、彼女を守ろうとした護衛の人たちを思いきりぶっ飛ばしました。

 空に浮かぶ星になってください! という感じでです。


「まあ、もっと懲らしめてやってもよかったが……あれでも充分か」

「たぶん、再起不能になってるはずだから問題ない」


 本当は全力でやりたかったのですが、そうするとあの人たちは跡形もなくなっちゃいますからね。

 そうしたら反省できません。

 それはダメですから。

 それでも懲りずに、アモルちゃんたちの前に姿を現したら……その時は本気で対処しましょう。

 呆気にとられているアモルちゃんたちに向かって、わたしは笑顔で言いました。


「これにて一件落着です!」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

今年は皆様の応援のおかげで『おしかけ勇者嫁』を書籍化することができて、本当に感謝しております。

来年も更新をがんばりますので、引き続き『おしかけ勇者嫁』をよろしくお願いいたします。


ブクマ&評価していただけましたら、更新の励みになります!

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