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「それじゃぁまたNWOで」


澪ちゃんがそう言って、まず最初にユキちゃんにナウタイムから退出してもらった。


「ふふふ……澪ちゃん!」


「あぁ、わかってる。仕事着として併用できる装備を作るさ」


流石澪ちゃんだよ!ウチの言いたいことを理解してくれていると確信してナウタイムから退出すると、すぐにヘルメット型ゲーム機を被り、NWOの世界へとログインした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ナウタイムの後、再びログインしたNWOで僕は彼女たちと一旦別れて別行動をしていた。

というのも彼女たちが僕のために装備を作るため、それぞれの工房へと向かったからだ。


因みにこのゲームではお金が貯まれば、自分の家を買うことが出来るらしく、彼女たちは2人の店を持つのが目標らしい。

それなら、契約の2つ目が被るのでは?と思ったが、此方としてはその方がやり易いため何も言わないでおいた。


そして待つこと1時間。

フレンドコールと呼ばれる、電話機能により装備が出来たと報告を受け、僕は街の探索をやめて事前に決めておいた待ち合わせ場所へと移動する。

待ち合わせの場所となったのは、あの自然が豊かな公園である。



「あ、ユキちゃーん!」


先についていた藍さんが手を振りながら呼びかけてくれた。

隣には既にレイさんの姿もあり、急いで来たとはいえ待たせてしまったことに罪悪感を感じつつ、2人の元へと駆け足で向かう。


因みにゲーム内では心の中でもキャラクター名で呼ぶことにした。


「すみません、お待たせしました」


着いてすぐに遅くなったことを謝る。


「いいよいいよ!全然待ってないしね?」


「そうだな、俺たちも今来たところだ」


帰ってきた返事に安堵しつつも、もう一度頭を軽く下げて「ありがとうございます」と伝える。


「うん!それじゃ、お披露目と行こうか!」


そう言って藍さんがメニューウィンドウを開き、一つのアイテムを実体化させた。

楕円に布で包まれたそれを、藍さんが自ら解いていく。


「わぁ……きれい………!」


布が取られ現れたのは、クリスタルのように透き通る刃の短剣。それが何とふた振りもある。

てっきりひと振りだと思っていた僕は、藍さんの顔を見た。


「最初に見たとき、ユキちゃんがガラスケースに入れられたふた振りの魔剣を物欲しそうな目で見てたから!」


あ、あの時から見られてたのか……。

嬉しさと恥ずかしさで顔を熱くしながらも、藍さんから武器を受け取る。


「ふふふ…この可愛さがウチのモノに……」


何か怖い声が聞こえた気がしたけど、目の前の武器を前にするとしょうが無いと考えてしまった。


「ほら、俺からも受け取りな」


レイさんがアイテムを実体化させて広げて見せてくれた。


「…………え?」


そこにあったのは、明るい青色のワンピースにフリルのついた白いエプロンスカートを組み合わせた、非常に可愛らしい……メイド服でした。



〜数分後〜



「………うぅ、まさかレイさんが裏切り者だったなんて」


「いいよ!ユキちゃん最高だよっ!」


「すまない、店の手伝いをしていただく以上、此方に少しでもメリットがあった方が良いと思ってね」


確かにレイさんの言う通りだ。

こんな可愛い装備をした子が接客してくれたなら、男なんてイチコロである。

レイさんはシマシマニーハイソックスと靴まで用意してくれていた。


「あぁ〜!ユキちゃん本当に可愛いっ!」


せっかく作って貰ったので、装備してみたが恥ずかしさのあまり前を見れず俯いてしまう。

そんなだから変態(ランさん)がにじり寄ってきたことにも気づけず、僕は再び両手首を頭上で拘束されてしまった。


「ふふふ…ほら顔を上げて?」


「い、ぃゃ……!」


口では抵抗するものの、藍さんに俗に言う顎クイをされてしまう。

レイさんに助けを求めようと視線を送ると、鼻を手で覆い何かを我慢する様に、しかし目だけは此方から外すまいと見つめられていた。


「そ、そんな……」


「ふふふ、全てはユキちゃんを手に入れる為の作戦だったんだよ?」


僕は藍さんへ視線を戻し、信じられないと見つめ返した。


「ユキちゃんを一目見た時から決めてたの。ユキちゃんを私達のお店のメイドちゃんにするってね!」


「…ぇ……?」


「こんなに可愛らしい子、他に居ないんだもん。兎人族なんて、他に誰も選ばないような希少な種族だし?ユキちゃんがメイドちゃんになってくれればウチらの店、繁盛待った無しっ!てね?」


そんな、最初っからメイドにする事が目的で……?


「本来なら、もっと時間をかけて交渉するつもりだったけど、大きな借りもできたし……ね?」


ゔ……何も言い返せない。

装備については本当に一級品で、文句のつけようが無いのだ。



[クリスタルダガー]STR0【耐久値100】

レア度★★★★製作者[藍]

STR+17,AGI+24

クリスタルフェザーを材料に作られた短剣。非常に軽い。

製作者のネームが彫ってあり、デスペナルティーによるアイテム紛失不可。



[精霊のメイド服]STR0【耐久値100】

レア度★★★★製作者[レン]

VIT+6,MND+21,AGI+12

ウンディーネの羽衣を材料に作られたメイド服。非常に軽く機動力に長けている。

製作者のネームが彫ってあり、デスペナルティーによるアイテム紛失不可。



[精霊の靴下]STR0【耐久値100】

レア度★★★★製作者[レン]

VIT+3,MND+12,AGI+9

ウンディーネの羽衣を材料に作られたニーハイソックス。非常に軽く機動力に長けている。

製作者のネームが彫ってあり、デスペナルティーによるアイテム紛失不可。



[精霊の靴]STR0【耐久値100】

レア度★★★★製作者[レン]

VIT+4,MND+11,AGI+15

ウンディーネの羽衣を材料に作られた靴。非常に軽く機動力に長けている。

製作者のネームが彫ってあり、デスペナルティーによるアイテム紛失不可。




間違いなく、今このゲームをしているプレイヤーの中で最高性能の装備だろう。

こんな装備をメイドとして働くとはいえ、タダでくれたのだ。

今回は大人しく藍さんのなされるがままにしていた。

丈の短いスカートのしたから、内腿を伝って藍さんの指が上がってくる。


「……んっ…!…ぅ……ぁっ……!?」


僕が抵抗しない事に気がついたのか、藍さんは両手首を拘束していた手を離すと、前側のボタンを一つ外し手を入れて直接お腹を触りながらも、内腿を上りきり、下着のキワを沿うように触ってきた。


「あっ…ぃゃ…!…ちょっ……んっ!?」


流石に耐える事が出来ず、両手で抵抗しようとする。

そして、そこでレイさんからの助けがようやく入り、藍さんが物足りなさそうに離れてくれた。



(……てか、これって毎回あるわけ?)


僕は早速契約した事に後悔しそうになりつつも、新しい装備の性能を確かめるため、2人に狩りに出かける事を伝える。


「はい、はいっ!ユキちゃんの戦う姿が見たいなっ!」


勢いよく藍さんが手をあげ、狩りの見学を申し出てきた。

どうしようかとレイさんを見れば、彼女も小さく手をあげて「俺も見学したい」と言われ


「じゃぁ、行きますか?」


と聞くと2人が仲良く頷き、僕たち3人は森林エリアへと向かう事になった。



なお、道中に周りのプレイヤーから5割り増しで視線を集めまくったのは、どうでもいい話なのでなかった事にする。


ユキ

Lv3

兎人族


HP15

MP15

STR34[+17+17]

INT3

VIT16[+6+3+4]

MND47[+21+12+11]

DEX7

AGI190[+24+24+12+9+15]

LUK5

【BP0】


装備

武器 [クリスタルダガー]

武器2[クリスタルダガー]

頭 [ーーー]

手 [ーーー]

上 [精霊のメイド服]

下 [精霊の靴下]

足 [精霊の靴]

飾 [ーーー]


セットスキル

[速撃][速度強化LvMAX][速度強化ⅡLv2][ーーー][ーーー]

控えスキル

【SP1】

[スキル習得]


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