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第2話


「ここが王都か、、、。大きいな。」


レンは15mはあるだろう城壁を馬車の中から見上げて感嘆の声をあげた。


「いやーそれにしてもあなたみたいな凄腕の方がいてくれて道中助かりましたよ。」


馬車を引く馬の上に乗る男性が言った。


「いえいえ、こちらこそ今日に間に合わせてくださってありがとうございます。」


レンの住むアリッサからこの王都へとランドバークまでは馬車で最低2週間ほどかかる。


今回は15日で着いたためほぼ最短時間で来られたといっても過言ではない。



「王都で騎士団の入団テストを受けるのでしょう?あなたみたいな方がいてくれればこのレスト皇国も安泰ですよ。」


馬車の中にいる乗客たちも皆同じように頷いた。



話している間にも馬車は王都への入国審査を終えて中へと入っていった。



「それでは到着です。レンさん、頑張ってくださいね。レンさんに精霊王の加護があらんことを。」


男性は頭を下げ告げた。


「ありがとうございます。アッシュさんにも精霊王の加護があらんことを。」


レンも頭を下げ、馬車を後にし、入団テストの行われるランドバーク城へと向かった。


とはいえランドバーク城は城壁を優に超える大きさのため迷うことなく行くことが出来た。




城門へと行き着くと兵士たちが入団テストへ参加する人たちの審査を行っていた。


「ステータスカードのご提示を。」


兵士はレンに告げた。


「はい。ステータスオープン。」


レンはそう言ってカードを兵士に渡した。



ステータスカード、それは名前の通り所有者の身分を表すカードである。


表記されているものは名前と出身地、生年月日、各パラメータと固有能力である。


ただし、各パラメータと固有能力は本人の承認なしでは見せることは出来ない。



「へぇーアリッサから来たのか。長い旅路ご苦労様。俺はキースって言うんだ。入団テスト頑張ってね。」


「はい、ありがとうございます。」


レンはステータスカードをしまうと一礼してから城門をくぐった。



なかにはパッと見た限り100人以上の人たちがいた。


入団テストの合格者はだいたい毎年20人ほどのみとなっているため、難関と言えるであろう。


年齢層は若い者から40代くらいまで幅広く見受けられる。



受付がは9時から12時までとなっている。


レンが王都へと着いたのは11時過ぎなので本当にギリギリといった感じである。



10分ほど経つと城内から白銀の鎧を纏った男性が出てきた。


そして横に者に一声かけると話し始めた。



「あー。あー。皆の者、聞こえているか。私はレスト皇国不死鳥騎士団団長のクリストファー・シルバーだ。今回この入団テストの総監督を任された者だ。」


名前を聞いた瞬間、一気に周りがざわめき始めた。


それもそのはず、不死鳥騎士団と言えば王属直下獅子王騎士団に次ぐレスト皇国第2位の騎士団であるからだ。


そしてその団長であるクリストファー・シルバーは『白銀の聖騎士』の2つ名を持つ皇国きっての武人である。



「静かにしろ。早速だが今回の選抜方法を発表する。今回は入団希望者同士の決闘により決めることにする。」


それを聞くと入団希望者はゴクリと息を呑んだ。


《決闘》とは一対一による対人戦である。


相手が降参するか審判が止めるまで勝負は続くといった感じである。



「それではまず、武器による近接戦闘か魔法による遠距離戦闘を選んでもらう。近接戦闘は左に。遠距離戦闘は右に移動してくれ。」


声に合わせて入団希望者は移動を始めた。


レンは迷った末に近接戦闘である左へと移動した。


結果、比率としては左が8、右が2という形になった。


「それでは各演習場にて審査を開始する。名前を呼ばれた者から前へ出ろ。それと言っておくが勝者が必ずしも合格ではない。逆に敗者が失格というわけではないことを肝に命じ、全力で取り組むように。」


クリストファー・シルバーはそう言うと後ろへと下がった。


こうして、レスト皇国入団テストが開始された。






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