第6話 ファーストミッション達成まであと一息
大変長いことおまたせしました
やっと仕事も一段落して投稿できました
よかったら、暇つぶしにでも読んであげてください
朝日が昇り日の光が部屋に入ってきて部屋一面に広がった。慧は目が覚めゆっくりと身体を起こした。
(なんかこっちに来てゆっくり眠った気がするなぁ。。それに、今まで見ていた夢も見てないなぁ……やっぱ、この世界と何らかの関係があるのか)
背伸びをし考え事をしながら部屋を出て、中庭の方へ向かった。宿屋の裏には広い庭になっており森林公園のような広場になっている。
慧は、広場に誰もいないことを確認したら深く深呼吸をしてゆっくりと両膝を少しだけ曲げた。そして、ゆっくりと半身の体制をとり目を閉じた。
目の前にもう一人の自分と対峙していることを想像し臨戦態勢を整えた。最初はゆっくりと相手の動きにあわせて受け流す動きをした。まるで、流れている水は止められないように……
姿勢をそのままの状態で円陣を描くように擦り足で一歩一歩踏みしめ進めていく。最初は大きな円陣を描いていくが徐々に小さく…小さく円陣を描きながら受け流す動きも速さを増していく。
相手の動きを捌ききって隙を見つけたところに掌打を打ち込んだ。慧は、姿勢を整えもう一度深く深呼吸をした。
(こっちに来てから全然していなかったからな。今はこんな感じかな……身体の方には、違和感が無いから問題な)
慧は、広場を散歩して部屋に戻ろうとしていた--だが、慧は、気づいていなかった。今までの練習の一部始終を見ていた者を--
そう、タフィネだ。タフィネの部屋は、中庭が一望できる位置にあるのだ。タフィネは、部屋の窓を開けて声を掛けようとしたが思いとどまり、カーテンを締め隙間から慧の練習を見ていた。
(なんだ、今の動きは……最初は、ゆっくりと円を描きながらゆっくりと動いているかと思えば、徐々に動きが早くなり何かを打ち込んだぞ。あのような動きをする武術は見たこと無いぞ。増々興味が湧いてきたぞ--ケイ)
タフィネは、じっと慧を見て宿の方へ戻ってくることを確認してから窓を開け着替え始めた。とうの本人である慧は、部屋に戻り備え付けてある湯浴み場で軽く汗を洗い流していた。すると、ドアの方からノックをする音が聞こえた。
「ケイよ、起きているか?そろそろ、朝食に行かないか?」
「あ・・・タフィネ、起きてるよ。今、服を着るからちょっと待ってて」
「うむ・・・わかった」
慧は、急いで身体を拭き服を着てドアに向かっていく。
「おはよう、タフィネさん」
「おはよう、ケイ--ちょうどいいから今言うが、その「さん」はいらんぞ。タフィネと呼んでくれ」
「了解、タフィネ。なんか最初話していた時から気品のある印象があったからさ・・・つい、お偉いさんかと思ったんだ」
「ん・・・そうか??只の気のせいであろう?それよりも、まずは朝食にしよう」
「そうだな。確かに腹減っちまってるからな。さっさといこうぜ」
慧は部屋を出て、タフィネと共に食堂の方へ向かっていった。タフィネは少し後ろを歩いていた。
(ケイのやつ中々鋭いな、危うくバレるかと思ったぞ。しかし、私の話し方に違和感があるのだろうか。。。さほど違いは無いと思うのだが。。。)
慧の背中を見ながら考え、食堂の方へ向かっていった。食堂に入ると宿の店員が朝食の準備と他の宿泊客の配膳をしていた。
慧とタフィネは、案内されたテーブルにつくと、食事と飲み物を運んできた。テーブルには、ミルクに似た飲み物が2つと、薄くスライスされた燻製の肉とサラダとパンに似た食べ物があった。
慧は、見慣れた・・・というか、どこかで見たことのある食べ物をあっけを取られたようにじっと見ていたが、タフィネは、なんの気なく食べようとしていた。
「さてと、いただくとしよう・・・ん?ケイよ、どうしたのだ?」
「いや・・・なんか、どっかで見たことのあるような食べ物だから、ちょっと親近感が湧くようなわかないような。。。ただ、ありがたいような」
「ふむ、まぁ、食べてみたらどんなものかわかるぞ。考えるより食してみろ」
「そうだな。せっかく用意してくれたもんだし、、いっただっきまーーす」
慧は、手元にあるナイフとフォークを使って食べ始める。
「うん!!うまい♪ いあぁ~~うまいなぁ、しかも、今まで食べたことのある味だからすっごくうれしいよ」
「それはよかった。私もここの食事は、すごく好きなのだ」
「そうなんだ。。タフィネって結構食べ物にはこだわりがあるなん??」
「いや、そういうわけではないのだが。。。ただ、私は、美味しい食べ物が好きなのだ」
「そりゃ、俺も美味しい食べ物は好きだな」
二人は、他愛もない会話をしながら食事をすませた。二人は部屋に戻り荷物をまとめフロアの受付でチェックアウトして宿を後にした。
「さぁ、ケイよ、まずは食料を買いに行くとしようか」
「そういや、昨日買えなかったもんなぁ・・・んじゃま、道案内よろしくおねがいします」
「そうだな、色々と見て回りながら行くとするか」
二人は、露店が建ち並ぶ路地へと向かっていった。
ここまで読んでくれてありがとうございます
更新がかなりゆっくりではありますが、長い目で見てあげてください