第5話 食事は最大の楽しみだね
おまたせしました、やっと次の話が出来上がりました。
しかも、ユニーク件数がなんと335名Σ(゜д゜)!
すごすぎる!?
ホント、皆様には感謝しきれません。次の話もお楽しみください
ギルドでの騒動から逃げるように退出した慧とタフィネ。二人は、街の中央に向かっていた。先程は車での移動だったのでゆっくりと街並みを見れていなかった慧は、ひとつひとつの店を、物珍しいように見て回っていた。それに一緒に周っているタフィネは、じれったい気持ちになりながらも、犬のように尻尾を振りながら歩き回っている慧を見て微笑んでいた。
だが、時間は止まってくれない。タフィネは、空を見上げて傾き始めている太陽の位置を確認すると慧に声をかけた。
「おーーい、ケイよ。お楽しみ申し訳ないが、そろそろ換金所を教えたいのだが……いいかな?」
「あ……そうだった、ゴメンゴメン。けど、この宝石って換金しないと使えないの?」
慧は、タフィネの元まで近づき腰に下げている袋から宝石を取り出した。
「いや、そのままで使えるのだがな。モンスターから採取するアイテムを換金する場所を覚えておいたほうがいいだろ。だから、その為に教えておきたくてな」
「そっか。何から何までホントありがとな。かなり助かるよ……だけど、なんかされてばっかだからさ、何かしたいんだけど……」
「その必要はない。私が助けられたのだからな。だが、ふむ、、、あの廃墟の戦闘から何も食べてないな。では、この街で名物の物を食べるとしよう」
やっと食事にありつける事を聞いた慧は、モンスターを倒した時よりも喜びを表していた。それを見たタフィネは、ますます上機嫌になり次々と案内し始めて、結局、換金所についたのが日が暮れる頃になってしまった。
「むぅ、、、すまない、ケイよ。ちゃんと見せてあげたかったのだが、遅くに換金所についてしまった」
「いあいあ、全然問題ないよ。ある場所も大体把握できたし。来る機会があったらいつでも来れるからさ」
「そうか。なら、今日のメインイベントの食事といこうか」
タフィネが食事の話に切り替えると、慧のお腹のあたりから音が聞こえた。後頭部を掻きながら苦笑いをする慧……それを見て微笑むタフィネであった。
タフィネが先導してフォークとナイフが交差した看板の前で止まった。
「目的地に到着したぞ、ここがその名物のお店だ」
胸を張って店を紹介するタフィネ。その横で建物をみる慧は、おぉっと驚きながら建物を見ていた。
「デカイなぁ、、ギルドみたいな建物なんだな。大きさも似ているような気がするな」
「店内もすごいんだぞ。今日は、ケイにとって良い締めになること間違いないぞ。さぁ、入るぞ」
タフィネに引きつられ店内に入ると、バイキング形式の店内で色とりどりの料理が並べられている。その奥で料理人達が豪快に調理を披露していた。
それをカウンター席で楽しみながら飲んで食事する者、円卓を囲んで談笑している者達、ステージの上でダンサー達が踊りを披露しているのを見ながら楽しんでいる者達--人それぞれの楽しみ方をしていた。
「でっけぇなぁ!!こんなとこ来たことないぜ。しかも、うまそうな香りもするな」
「どうだぁ、すごいであろ。ここが国一番の食所だぞ。料理もいろんなモノがあるぞ。さぁ、席について食事にしよう」
タフィネは、キョロキョロと店内を見ている慧の手を引きながらステージの近くにある円卓に対面になるように二人共が座った。
しばらくすると、ウェイトレスが来て注文を聞いてきた。
「いらっしゃいませぇ♡ご注文は何になさいますかぁ??って、タフィネ様、いつもありがとうございます。今日は、お二人なんですね、初めてではないですか?」
「そうだな、いつもは一人だからな。いつものネクスを2つもらえるかな」
ウェイトレスが微笑みながら返事をし、厨房に向かって戻ると飲み物を2つ持ってきた。円卓の上に置いた飲み物を慧はじっと見ていた。
「ん??ケイよ、ネクスが珍しいのか?」
「いや、そうじゃなくてだな……これって、思いっきりビールだよな?」
「ビール??そう言った物は知らないが、ネクスと言って酒の一種だ。もしかして、ケイは、酒はダメだったか?」
「酒は全然平気だよ。むしろ、どんとこいって感じさ」
そうかっと返事をしながらタフィネは、ジョッキを持ち上げ前につき出した。慧も乾杯だと思いジョッキを持ち上げタフィネに合わせた。
(味は、ビールをもっと濃い味にした感じだな...今日は、ここらで宿をとるか。酒を飲んだ後、運転するわけにはいかないからな)
慧は、物思いにふけながらネクスをジョッキの半分まで飲むとタフィネが立ち上がった。
「さすがにネクスだけだと物寂しいから料理を取りに行くとするか。ケイも一緒にどうだ?」
「そうだな。けど、ここの料理っていくらなんだ?」
「ここは、時間制でな。料理と飲物は食べ放題だが料金はちょっと割高なのだ。だが、満足はすること間違いなしだ」
「そうなんだ。んじゃ、がっつりと食べますか」
慧も立ち上がり、肉料理が置いてある方へ向かっていった。陳列台には、見たことのない獣の丸焼きや炒め物、ステーキ風に焼いた肉、ローストになっている肉やハム等があった。
「こりゃまた・・・おもいっきし食べるかねぇ」
慧は、そう言いながら近くにいる係員に取り分けてもらい皿を貰ってテーブルに戻って座った。タフィネもちょうど同じ頃に席に戻ってきていた。
「タフィネは、野菜料理が主なんだね。お・・・魚も持ってきたんだ」
「ここの料理は、肉もいけるが魚もかなりのもんだぞ。たくさん持ってきたから一緒に食べるとしよう」
円卓にある料理をつつきながら慧とタフィネは、今日の出来事・これからの生活の仕方・報酬を得るための狩りの仕方などを話し合った。
慧は、この時代に飛ばされて初めての人…タフィネと会い話していくうちに、少しながら見え隠れしているタフィネの秘密も疑問に思いながらもタフィネのことを信用し始めていた。
時間がどれくらい立ったのだろうか--店内も落ち着いてきてお客も減り、ダンサーもステージから帰っていく時間帯になっていたようだ。タフィネが飲み物を注文しようとウェイトレスを呼ぼうとしたが、周りを見て注文をするのを止めて、慧の方を見て話しかけた。
「ふむ、、、結構話し込んでしまったようだな。ケイよ、お前はこれからどうするんだ?」
「そうだな……どっかで宿をとうろうかと思うんだ。どっかある?」
「なんだ・・・なら、ここの対面に宿があるぞ。私もそこで宿をとっているのだ、話が早く終わるだろう」
円卓にある料理を全て平らげ、ウェイトレスを呼びタフィネが会計を済ませてしまった。慧は、タフィネに「俺も払うよ」と言ってみたものの、「今日は、祝い事なのだ。気にするな」っとタフィネからやんわりと断られた。二人は店を出て対面の宿に向かい手続きを終えて隣同士の部屋を借りることができた。
「私はこちらの部屋だ。今日はゆっくりと休むが良い。また、明日な・・・おやすみ」
「あぁ、今日はホントありがとな。かなり助かったよ。んじゃ、また明日な…おやすみ」
タフィネと慧は、お互いに挨拶を終えそれぞれの部屋に入っていった。慧は、今日の疲れとお酒の勢いもあり部屋のベットにうつ伏せに倒れ、そのまま寝入っていしまった。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
話の進め方がゆっくりですが、がんばりますのでよろしくお願いします。