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幻想奇譚

黙祷

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

幻想奇譚です。

エモい。という言葉に全て丸投げしたくなります。

私には好きな光景が沢山御座います。人の手によって作られた創造物、自然に身を任せて形作られた光景をこの目に宿す事が何よりの至福で御座います。

そして今年もあとわずか。ですので久しく訪れていない仏閣へと参ろうと思うのです。


電車を乗り継いで足を下ろすと、大晦日が近い為か多くの方々が最寄りの仏閣へと足を進めておいでです。私も例に漏れず、その方々の後ろ手に回り、尾を長く致します。

そうして近付く毎に、お線香の香りが少しの間、強烈に香りました。甘い様な、香辛料の様な独特の眠気を誘う香り。嗅いでいたら眠くなってしまう香り。

其れは此処がお寺様であることを何よりも雄弁に語っておいでなのです。

そうしてその香りに誘われるままに、奥へ、奥へと歩みを進めると、沢山のお地蔵様が列をなしておりました。

赤い帽子と衣紋掛けを首から下げ、共通して様々な風車をお持ちになっております。長い年月をかけてこの場所に居られた為か、一つとして同じものは御座いません。どれも一つ一つ似て非なるものなのです。

そんな年月を感じさせるお地蔵様に対し、私は敬意を込めて黙祷をさせて戴きました。

聞こえて来るのは、葉同士が擦れ合う風邪。風によってはためく風車。風車を眺める人々の足音と話し声。それらが一つの作品を作り出し、私の耳へと届けられるのです。

あぁ、貴方様方は、ずっと長らくこの場所で、この営みを見聞きしていらしたのですね。年始から年末に掛けて、流れゆく季節の移り変わりを。

そう思うと、瞼を開けることが惜しくなりました。この体の一部分でもこの空間に溶け込むよう、敬意を払って黙祷を捧げさせて戴きます。

何時も、大変お世話になっております。大晦日前日に此処に参れた事、大変うれしく存じます。どうかこの場所で、これからも私達を見守り下さい。

そうして瞼を開けると、先程と全く同じ光景でありながら、得られる空気は全く違っておりました。情緒はやはり、人の特権で御座います。

自然に身を委ねると、『エモい』という言葉しか出てこないんですよ。

他の言葉とか色々考えるんです。

『感動した』とか『美しい』とか『何時までも聞いて居られる』とか。

でも結局、『エモい』に行き着くんですよ。


語彙力の限界を感じる。でもやっぱ『エモい』しか言えないよ。

昔の言葉より現代の言葉が相応しいって、結構エモいことですね。


明日大晦日ですね。私の予定は決まってるんです。

何時も私の代わりに、無くなった物を探し続ける友人のために、プレゼントを買う予定です。


とか言いながらもう完結したので、明日は展覧会でも行こーかなーと思います。

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えもいえぬ  エモさてぇてぇ  黙祷し  m(_ _)m
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