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第6話 飛行魔法と転移魔法

 この施設がある場所は無人島らしい。

 と言っても四国程の大きさはある。

 位置はその中央。盆地の地下に造られている。

 つまり洋服を買うためには、売っている場所まで飛んでいくか、転移魔法を使わないとかなりの時間を要してしまうことになる。

 個人用飛行機みたいな物はない。

 火の鳥のような巨鳥(あいつ)に乗って。なんてことも考えたけど襲われたときに守ってやれる自信がないので今回は止めにした。乗せてくれるのかは分からないけど。

 

 とりあえず飛べるのか試してみる。

 風魔法を纏う。

 簡単に飛べてしまった。

 もっと重力操作とか複雑なことをしなければいけないと思っていたけど。少し残念。

 飛行はあっさりと会得してしまったので転移魔法を模索。

 最初のイメージは疑似魂に全ての情報を移し、光子と結合させ移動。肉体は一旦消滅させ、移動先で復元。分身魔法の応用だ。

 ただ、これだと転移ではなくただの高速移動、それに疑似魂と光子は結合しなかった。

 次にイメージしたのは空間に穴を開けて転移先の座標と繋ぐ。

 無理。

 空間に穴を開けるには超高エネルギーを発生させなければならないだろうし、それを爆発、もしくは衝突させるなんて危険過ぎる。

 コントロールできる気がしない。

 あるいは……。

 電子の密度を上げて、その中に電子と反発する素粒子を入れ……もしくはスピンをいじり、そのエネルギーでこじ開け……。

 なんか怖いので、別の方法を考える。

 結果。一つの疑問と結びついた。

 この身体から一体どうやってアイの身体に魔力が供給されているのか。

 この身体からアイの体へと空間上で魔力が流れて行っているわけではない。

 ではどこから、どうやって。

 やっぱりこの身体からか。別のところからか。どちらにせよ空間には囚われていないことになる。

 となれば、やるべきことは魔力との一体化をさらに深め、その原因を探る。


 魔力にも素粒子は存在している。名称ないが、性質は異なっているので個別に付けることは可能だと思う。

 そして意識して探していたからか、直感的に気になる素粒子が見つかった。蛍の光のような、明滅しているように()()()粒子だ。ただ捕捉ができない。捉えたと思った瞬間消えてしまう。

 何かと結合しないだろうかと他の素粒子を誘導。

 光子と結合した。

 すかさず捕捉。解析。

 蛍の光のような素粒子は、一言でいえば【魔力の運び屋】だった。

 そして空間に囚われない性質を持っている。

 早速、魔力で作った膜と融合し、身体を覆ってみる。

 身体が空間から解放された。

 勢いは大事。続けてアイに刻んだ紋章を捕捉。空間を歪める引力の力を意識し、向こうにある自らの魔力に引っ張られるように。転移。

「ヒェァッ!?」

 という、いきなり紋章に触れられたアイの奇声とともに転移魔法は成功した。

 因みに蛍の光のような粒子と光子の結合は、光子の性質による魔法をも使用可能にし、【瞬間移動】や【透明化】なども出来るようになった。

 

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