もうテスト
投稿するの遅くなってしまいすみませんでした。最新話です。
今日はついにテスト当日。
沢山勉強した時間は地獄のような時間だったがいざ始まると思うともうテストなのかという不安な気持ちになり、正直気が気じゃない。
でも、もし負けたら優木チャンは谷内にキスすることになる。
それだけは絶対嫌だ…
今日は1日目だがテストは3日ある。
1日目と2日目に普通教科があって3日目が専門教科だ。
オレは少しでもいい点を取るためにも単語帳を電車でペラペラとめくっていた。
「アキちゃんがんばれっ!」
隣にいる優木チャンの方を見るとまるで天使のような声でオレを応援してくれていた。
あ〜…溜まってた疲れがどんどんとれていく気がする〜まさに癒しだァ。
可愛さのあまりつい、へへとニヤついてしまった。
ダメだ集中しよう。
オレは持っていた単語帳に再び目を通した。
すると周りにいた女子高校生がプルプルと震え出した。
「うわッ…あの人単語帳睨みながら気持ち悪い笑い方してる…こっわ」
「あの目は何人か殺してるでしょ…」
おい聞こえてるぞ、あとオレそんな目つきやばいか?
いや、寝不足で目の下にくまができてるし仕方ないか。
*
「あー終わったァー! 開放感やべぇわ」
あっという間にテスト最終日がきて、遂にテストは終わった。
テストが終わった開放感、あまりにも気持ちよすぎる。
「アキちゃんめっちゃ頑張ってたもんね、お疲れ様」
優木チャンは微笑みながらオレの頭に手を乗せてたと思えば優しく撫でてくれた。
これはやばい…可愛すぎる、天使なのか?
疲れてヘトヘトだったオレの体が回復していく気がする、いやしてる。
「お二人ともテストお疲れ様です〜澤谷さんテスト大丈夫だったんですか?」
「お、美濃。テストめっちゃできた気がするぜ! こんな問題用紙を埋められる日が来るとは思ってなかったわ」
ドヤ顔でそう言ったら美濃は若干引き気味な顔をした。
「うわぁ、今までどんだけ勉強してこなかったんですか…まあ私も人の事言えませんけど」
美濃が苦笑いしていると優木チャンが何かを思い出したのか「あっ」と声を出してバックの中をゴソゴソと漁りだした。
「じゃ〜ん!! 見てこれスイーツ食べ放題だって! テスト終わりの打ち上げということで3人でいかない?」
優木チャンは目を輝かせながらデカデカとスイーツ食べ放題と書かれているチラシをオレたちに見せた。
「ほんと食うの好きだな…まあ、この前カフェに行けなかったし行くか」
「やった〜! 美濃さんはどう?」
「あー、折角のお誘いなのに申し訳ないですけど私はパスで! お二人で楽しんでください」
ニマニマと笑いながら美濃はオレの方を見た。
なんだよ…すげぇ腹立つ笑い方しやがって。
「そっか、残念だけど仕方ないよね…また今度行こうね!」
優木チャンがそう言った後、美濃は「はわわわわ」と意味のわからないことを言い出した。
「断ったのにまた誘うとか言ってくれる優木さんマジ天使すぎてやばいです。やっぱ澤谷さんより推せますわぁ〜抱きついていいですか?」
「へ?」
突然早口で意味のわかんないことを口走る美濃に優木チャンは戸惑っていた。
美濃は「ぐへへ」と言いながら優木チャンに近づいた。
ヤバい、この顔はヤバいやつ。
「いいわけねェだろバカ!」
「グヘェッ」
流石に危険を察知したオレは美濃の頭に軽いチョップした。
オレだって自分から抱きついたことなんてないのにコイツに先越されてたまるか!
「痛いですよ!! 手加減くらいしてくださいよ!それに優木さんが可愛すぎのが悪いんですよ」
「へ?!」
優木チャンは可愛いと言われて照れたのか少し顔を赤くした。
美濃許さねェ。
「おい美濃、お前定期的に気持ち悪いこと言わないと生きてけない体なわけ? 優木チャン困らせるんじゃねぇよ」
美濃を軽く睨んでやったら「ヒェッ」と顔を青くした。
「す、すみません…気をつけます。あとその目ほんと怖いです」
「うるせぇな! さっさと帰りやがれ!」
にしても軽く睨んでるだけなのにそんなに怖いか?
オレそんなに目つき悪い?
「私はアキちゃんのその目好きだよ。威嚇してる猫みたいで可愛い」
優木チャンはニコニコしながらそう言った。
これは褒めてるのか?
「可愛い?! オレが?」
「うん!! アキちゃんは可愛いし格好良いよ!」
可愛いだなんて初めて言われた…なんか恥ずかしいな…。
「優木チャンの感覚がおかしいだけだろ」
「そんなことないもん!」
優木チャンは怒って口をぷくーと膨らませているが可愛いだけだ。
「イチャイチャしてないで早く行ったらどうです?話が脱線しすぎですよ?」
美濃はやれやれと言わんばかりにオレたちにチラシを見せた。
流石にカチンときたオレはまた美濃にチョップをしてやろうと思って手をあげた。
「そもそもこんなに話がズレたのはお前のせいだろ美濃ォ!」
「いったっあ!!!!」