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半妖の里  作者: 今田ナナシ
プロローグ
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プロローグ

 その日も、帰りは一人だった。


 ホームルームが終わると、誰よりも先に教室を出る。

 階段を降り、下駄箱で履き替え、昇降口を出てすぐに気付いた。


 何かが、校門の前にいる。


 他の生徒たちは誰も気付かない。

 通りへ溢れる学徒の群れに、一種異様な容貌の醜女が、微動だもせず突っ立っていることに。


 目が合う。


 不気味に淀んだ暗い目に、怪しい光が宿った気がした。


 やっと見つけた、と。





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