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フリー・ワールド  作者: あお
~院上 千夏編~
6/11

6 意味

「ね、眠い・・・」

夢のことが気になって、よく眠れなかった。

ふと、手首に結んでいるリボンを見ると。

「あれ?」

昨日は、ひもだった。

でも今度は、お店に売っているような、立派りっぱなリボンになっている。

どうして・・・?

「あ、ヤバ!学校行かなきゃ!」

今日も昨日みたいに、髪を結んでいこうっと。

「行ってきまーす」

急げー!


ガラガラー!

セ、セーフ・・・。私は、席に着く。

「・・・でね!昨日夢の中に、千夏が出てきたの!」

零里だ!

「あ、あたしも!」

「ウチの所もよ!」

紗羅と、奈月もいる!

「これって、どういうことなのかな」

「さあね」

零里たちの夢にも?

どうして!あれは、私の夢なのに!

そもそも、零里たちは、フリー・ワールドに行けるのかな?

「っていうか、あいつもでてきたのよ!」

「あいつ・・・?誰よ、零里」

「ほら!『リリクズ』よ」

「あー!『リリクズ』ね」

「確かに、いたよね~」

『リリクズ』・・・?

誰だろう・・・。私の知っている人・・・?

「あいつ、今、どうしてるかな?」

「ホントにねー!」

「よく遊んだよね。懐かしー!」

零里たちの、友達かな?

『リリクズ』って、あだ名?

でも、クズって・・・。どういうこと?

仲のいい友達だったら、そんなあだ名、つけないはず。

本当に、友達なのかな・・・?

「あいつ、泣き虫だったよね~」

「そうそう!ウチらが、せっかく遊んであげたのにね」

「どうしようもない、バカでさ~」

「バカなところは、千夏と同じよね」

「言えてる」

さりげなく、イヤミ言ってるし。

っていうか、遊んであげたって?

普通は、あげたなんて言わない。

そういえば、零里は、『いじめる』を『遊ぶ』という言い方に変えて言うことが、ある。

もしかして・・・。その人も、私と、一緒?

「そういえば、あいつ、千夏のところ、真っ先に声かけたよね」

「千夏に、『友達出来たら、いじめるから』って、警告した、次の日だったね」

「ウチらとクラス分かれたのに、変だと思ったんだけど。どうやって、情報聞きつけたのやら」

「でも、また遊べてスッキリしたじゃない」

「うん」

「そうね」

それって・・・。私が、離々亜ちゃんに話した、あの出来事・・・。

そういえば、話しかけてくれたのがきっかけで、仲良くなったのは覚えているけど・・・。

その人が、いったい誰だったのかは、覚えていない。何で・・・?

でも、今の零里たちのやり取りで、『リリクズ』っていうあだ名の人が、話しかけてくれた人だってことは分かった。

ただ、それが、誰なのか・・・。

「リリクズ・・・リリク・・・!そういうこと!」

自分では、大きい声を出したつもりだったけれど、周りがうるさくて、目立たなかったみたい。

でも、『リリクズ』が、あの人だとしても実際には、会っていないって、言ってたし・・・。

やっぱり、違うのかな?

でも、今日聞いてみよう。

フリー・ワールドで。

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