1 教室
もう、私に味方はいない。
みんな私から離れてしまった。
「どうすればいいの?
これから、どうすればいいの?」
聞いても、誰も答えてくれない。
だから、何もできない。・・・誰もいないから。
友達も親友も・・・。そして、味方も。
「キーンコンカーンコーン♪」
「よっしゃ!休み時間!!」
「何して遊ぶ?」
ドカドカドカッ!!
みんな教室から出ていく。
私は、1人で椅子に座っていた。
いつものように、メモ帳とシャーペンを、机の上に出す。
そうして、こう書く。
『私は1人。どうすればいいの?』
次のページを開く。
『私は、院上 千夏。誰か助けて、助けて!!私は、もう・・・』
「ちーなーつ!何してんの!?」
私の前に、零里、紗羅、奈月が現れた。
「べ、別に・・・」
そう言っている間に、もうメモ帳は取り上げられていた。
「返してよ・・・!!」
「嫌よっ!!えーと・・・」
零里は、前に私が書いた所を、読み上げた。
「もう私は、必要ない。・・・いない方がマシって、きっとみんなそう思ってる。・・・あ~ら。千夏のバカな頭でも、これくらいはわかるのね~」
「っていうか、それくらい分からなきゃ、学年1番のバカね」
「確かに~。分かって当然のことよね!だって、クラスのほぼ全員が、そう思っているんだから」
私は、何も言い返せない。
バタン!!
零里が持っていたメモ帳を下に落とすと、踏みつけながら言った。
「ほんとに、あんたにはどこかに行ってほしい。ここにいる資格、ないから!」
続いて、紗羅。
「生きてるだけ、無駄なのよ!」
最後に、奈月。
「あたしたちの前から、さっさと消えて」
メモ帳がボロボロになるまで踏みつけて、3人は笑いながら教室を出ていった。
悔しい。・・・悔しくて、悲しい。
もう、だめ・・・耐え切れないよ・・・。
『このクラスに、あんたは必要ない。いらない』
『さっさと消えて』
そうやって、今まで何回も言われてきた。
だけど、言い返せなくて、メモ帳に言いたいことを書いて気持ちをおさえてきた。
でも、もう私は、生きることが嫌だ。つらい。
どうして私は、こんな思いをしなくちゃいけないの?
私だって、普通に学校生活を送りたいのに。
友達だって、ほしいのに。
「友・・・達・・・」
そうだ。私には、夢のまた夢の話だ。
できるわけない。
こんな、弱くてみじめな私に。
もう・・・学校から離れてしまおうか。
いや、いっそ現実から消えてしまおうか。
残酷な考えが、頭をよぎる。
それだけは・・・だめか。
でも、私はもう、クラスメイトじゃなくなったんだから、いいよね?
もしも願いがかなうのなら、この世界から・・・「院上 千夏」という人物を消してほしい。
そんなの、絶対にありえないけど。
だけど、私は・・・この教室という空間に、もういたくないんだ。
誰か・・・この願いを叶えてくれますように。




