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この小説は著作権を大いに守っています。(恥)

僕の名前はグアムパウダ・チャ・バワムダラ!いたって健全で優しいマミーを持つごく普通の日本男児で小学五年生だ!


そんな僕は何故だかミラクルなお風呂に入ったらマミーがタチマチ凍って、クルクルと違う世界まで来てしまったのだ!


―――この時、僕はまだ知るよしもなかった。まさか、あんな過酷な運命が自分を待ち受けているなんて…


「なんで普通の描写をしてるんですか」


いやいやそれ以前にゼフェリス…とかっていう少年よ、僕の心を読むな!

ふむ、もしかしてこれが最近HAYARIの読唇術というものなのか。(※違います)


「それ以前にあなた誰ですか」

「知らんのかい」


なんと!まさか僕が普通のツッコミに回ってしまう事体が発生してしまった。コイツ猛者だな。(※違います)


「俺は一つのことを覚えたら一つのことを忘れるんです」


ほうっ、とゼフェリスは思わずヨダレをダラダラ垂らしてしまうほど可愛いしぐさで溜息をついた。

金髪の美少年はみんなの夢である。みんなの為にぃ~♪

ハッ、だが僕の存在を忘れたということは、それと引き換えになにか新しいことを覚えたということだ。


「言えぇ!オマエがその手で掴んだものは何だぁぁああああああああああ!」


僕はゼフェリスに向かってドカンスーした。意味の分からない人はグー●ルで『ドカンスー』を検索だ!

だがゼフェリスは僕の魂のドカンスーをなんなくかわしてしまった。やはり僕が見込んだ男というだけはある。


「俺……今自分が生きている、ってことを知ったんです」

「うぉぉおおおおお、そんな『僕っ子』な顔をしているのに一人称『俺』だなんて萌えるぅぅうううううううううう!!」

「俺……なんで今ここにいるんでしょう。ここはどこなんでしょう」

「うぉぉおおおおお、また『俺』って言ったぁぁあああああああああああ!!」


僕は床を転げまわった。僕色に染まれッ☆


「と、いうことは、ゼフェリスもマミーが凍ってこの世界に堕とされたの?」

「ああ、俺の名はゼフェリスというんですね。助かりました、グアムパウダ・チャ・バワムダラさん」

「誰だよそれ。というか君はゼフェリスっていう名前なんだね」

「何を言っているんですか?ゼフェリスは貴方でしょう?」

「あれ?そうだっけ~じゃあさ、グアムパウダ・チャ・バワムダラさんは要介護レベル何?」

「2です」

「2ィ!?ハッ、まだまだだね~僕なんて271もあるんだからね!」


やはり僕よりグアムパウダ・チャ・バワムダラの方が格下なのだ。僕は後輩ができた喜びでなんだかウキウキしてきた。

というか僕は何だかとても大切なことを忘れた気がしたが思い出せない。まぁいっか~


「よしッ、グアムパウダ・チャ・バワムダラ君。これからは僕のことを『ゼフェリス先輩』と呼ぶようにしなさい」

「それ以前にあなた誰ですか」

「知らんのかい」


なんてことだ。さすが要介護レベル2。また会話が振り出しに戻ってしまった。この世界を統べる者、ゼフェリス様のことを忘れてしまうなんてとんだ重症患者だ。


「ここの施設は部外者の立ち入りは認められていないはずです。どうやって入ったんですか」


マズイ。『ここの施設は部外者立ち入り禁止』というのを思い出したせいでまた一つ何かを忘れてしまったはずだ。きっと自分の名前も分かっていないだろう。

というか何故わざわざこの少年にグアムパウダ・チャ・バワムダラという覚えづらくて長ったらしい名前をつけたのだろう。こんな名前をつける親なんてドカンだ。スーしてしまえ。


――この時、どこかの世界のどこかの風呂で、その名付け親が本当にドカンしてスーしてしまったのをこの少年はまだ知らない…(by作者)


「どうやって入ったのかと聞いているんです」


顎を外して瞑想のポーズで揺れていた僕は、グアムパウダ・チャ・バワムダラの鋭い声で我に返った。

なんと!彼の放つ『気』だけで、舞っている桜の花びらが切り裂かれているではないか!

これが『剣気』か…と僕はツバを飲み込んだけど全部出した。


「少々手荒なまねをしますが、許して下さい」


グアムパウダ・チャ・バワムダラはそう言うと、両手を前に突き出した。瞬間、その手の中にこぼれんばかりの光が集まっていくではないか!

あれはヤバイ。なんか著作権的にもやな予感がするわぁ~♪だし、あれをくらったらギャグでは流されないだろう。


僕はとっさにどこからか取り出した逆刃刀を構えた。両者の間で火花が散る。


「「くらえッ!!」」


僕は一歩踏み出した。


「かめ●め波ぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああッ!!」

「あ●かけるりゅうのひ●めきぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいッ!!」


途端、両者の間で著作権と著作権がぶつかり合った。

だが、僕の著作権は1994年だが、アイツの著作権はなんと1984年だ!年代物だ!あんてぃーくだ!


「ぐあぁぁあああああああああああッ!!」


僕はギャグでは流されない具合にボロボロになった。ココクリとは違って三秒後に元に戻るとかないのだ!

僕が知っている中では古い方の著作権が敗れた。ここはもうアレだ。アレしかないだろう、キメ台詞は。


「拙者は流浪人……また流れるでござる」

「なに訳の分からないことを言ってるんですか」


キメ台詞までをも一刀両断されてはなすすべもない。僕はお行儀よく体育座りをして超土下座を発動した。


「うぅ……えっぐ…」

「男がポロポロ泣いてどうするんですか、みっともない」


外見だけ見ると超美少女のコイツにだけは言われたくない。僕は負けじと言い返した。


「へへーんだ、お前だって自分の名前と住所と電話番号とスリーサイズ言えないくせに何言ってやがる!お前のかーちゃんでーべそ!べろべろリ~ん」

「うぅ……えっぐ…」

「泣くんかい」

「俺のママは…でべそじゃない……モルッカタイマイだ…」


一人称がママとはなんて恥ずかしいヤツなんだ。おい、ちょっと作者、コイツの台詞の最後にすべて(恥)をつけてくれたまえ。


「お前それでも日本男児かぁ!(恥)」

「……うぅ」

「男はいつも強く、早く、安く、うまく、勇ましくぅ!(恥)」

「…えぐ……」

「宣誓っ!僕はマミーをママと呼ぶのを――って僕の台詞に付いちゃってるし!これじゃあ僕自身が恥ずかしい存在みたいになっちゃってるよ!(恥)」


僕はなんとか(恥)を取ろうともぎもぎフルーツで頑張っていたが、そこに新たな足音が響いてきた。

音からするにハイヒールだ。では、この足音の主はもしかして…


「ちょっとゼフェリス、なに泣いてんのよ」

「女だぁぁぁあああああああああああああ!!しかも僕の名前を呼んだぁぁぁあああああああああ(恥)」


そこには、僕の予想どおりの美女が立っていた。

背が高くて赤褐色のロングヘアに、ちょっと際どい衣装…なにもかも僕の予想どおりだ。なんてすばらしいんだこの世は!(BGM:ドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」)


「うぅ……メネラ…ゼフェリスが俺のママを…」

「ゼフェリスは貴方でしょう。また色々忘れてるのね、まったく……手元にあるノートを見て私の名前を言ってみなさい」


するとグアムパウダ・チャ・バワムダラは、懐からA4サイズのノートを取り出した。表紙には『記憶のカケラ~混沌を切り裂きし新たなる光~』と書かれている。カッコいいなー


「そっか…俺の名がゼフェリスだったんですね」


あれ?そうなの?じゃあ俺の名前は????


「そして君は…俺の相棒のメネラだね」

「ご名答」


ゼフェリスはノートを閉じて、メネラの横に立った。



2人の美男美女が、ものすごくかわいそうな人を見るような目で僕を見下ろした……




なんかアレですね。グアムパウダ・チャ・バワムダラ君は大丈夫なんでしょうか…

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