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流れ者の奇怪物語  作者: 蛸饂飩壱(タコうどん1)
『山火鐘動乱編!』
4/4

あれで人間だとよ

色々時代感にそぐわなかったりするでしょう?一応ファンタジーなんでそこまで気にしない気にしない。

ドゥゥォォゴォォォォォンン!!!!

「何だ何だ何だ!?」

「あっちの方から聞こえたよ!」

「誰か屁でもこいたんか?」

「んなわきゃねぇだろ」



 牢屋を突き破ってリバディ達が出て来ました。

「―..ぉぉおおお!!出てこいや黄川ぜい太郎!こっちから出て来てやったぞ!!」

「はぁ、まぁでも浪漫は最高だ」

「カゲグマ君も協力しようぜ!」

「これは何て言おうかね〜、山火鐘動乱編の始まりだ!!!」

 果たして山火鐘はどうなってしまうのでしょうか。そしてこの人物も、動乱を始めようとしていました。

「そうだ、もっとやれ、それでこそ我等―だ」



「良し、作戦通り行くぞ!抜かるなよ!」

「分かってるって!」

「これも浪漫だ」

「ずっと思ってたけどそのロウマンって何?」

「皆作戦覚えてるよな?」

「浪漫は仏蘭西(フランス)という国の言葉らしい」

「意味は?」

「そこ右行ったらあれか」

「知らん」

「あーもう行くぞ!!ちゃんとやれよ!!」

「そうだな。協力協力!」

「そうだな」

「良うし、行くぞ!せーの!」

『おーー!/裏切ったら殺すぞ!/浪漫のために/面白がれ!』

「揃えろや!!」

「さっさと行くぞ!!」


 そして、土蔵(ソゾウ)の城近くの櫓では、

「ほう、この我から逃げるか。良いだろう、相手してやる!!全ての門を塞げ!」

 報告を受け、黄川ぜい太郎も動き始めました。



 最初に動きだしたイデキ。

「さ〜て作戦のお浚いだ。先ずそれぞれ単独行動する。で、リバディが先に黄川と戦って足止めして、その合図で僕がカゲグマのと、アラヨット!」

 前方に居た兵士を気絶させた。

「ちょっと眠っといてね〜」

「お、お、お、お、お主まさか!?」

「妖怪だよ。怖〜いね!君も気絶させようか?」

「ギャァァァ!!」

「リバディが足止めするまでこっちも注意集めないとね」


 リバディは屋根の上を飛んで回っている。

「ぜい太郎!!どこだ!!オレはリバディだぜ!あの耳黒い妖怪!!もう一度戦おうぜ!!」


 ぜい太郎とその近くに居たカサナゲ。

「うわ〜こっちにぜい太郎居る〜!ヒキリ先城の方行った方が良さそうだぞ〜」


 ヒキリは城を眺めていた。

「城の入り口、あれがカゲグマか?なら早く行って。それかイデキ早く来て」


 リバディはまだ飛び回っている。

「ぜい太郎ビビってるのか?あ!?もう走り過ぎて疲れたぞ!」


 カサナゲがぜい太郎に見つかりそうだ。

「この近くに居る事は分かってるぞ、妖怪!!出て来い!!」

(出る訳ねぇよ!早くリバディ来て!)


 面白がっているイデキ。

「カゲグマは何処だ?...もしやこれ其々違う担当の方に来ちゃってる?それは面白そうだ!」

 その背後に兵が迫って来ていました。

「死ね!」

「よいしょ。寝てろ〜」


 リバディ。

「カゲグマもぜい太郎も見当たんねぇな。二人してビビってんのか!?どうだ!図星ですか!?」


 カサナゲとぜい太郎。

「そこだ!!」

「やっっべバレた!!」

 ズォォォォン!!!

 物見櫓が崩れた。

(何あの力!?いくら何でも物見櫓一撃で破壊する!?は〜!?)


 イデキ。

「カゲグマは物見櫓から探すか」

 ズォォォォン!!

「何だ!?!?あーれーは!!カサナゲ黄川と戦っちゃってるじゃん!」


 リバディ。

「こ〜のー音ーはあっちのあそこだ!!全力走り!!」


 ヒキリ。

「カゲグマも動いたね、行くか。あそこに浪漫が待っている」


 イデキ。

「どうしよどうしよ!カサナゲ助ける!?判断出来ないよ僕!」

 その近くまでリバディが飛んで来た。

「ぜい太郎見つけたぞ〜!!!!」

「あ、リバディ来た!じゃあ僕はカゲグマ探すか」


「必殺隼斬りー!!!」

 サァァァァァン!!ドォォォォン!!

「おっっと、貴様は!」

 ザァン!

「リバディ!めっちゃ待ってたよ!」

 ジジジジジジジジ!!!

 流れる様に鍔迫り合っている。

「カサナゲはあそこのイデキと行け!!」

「了!」

「逃がすと思うか?」

 カサナゲの前に数十人の兵が立ち塞がった。

射手(イテ)投げ!」

 カサナゲが兵を二人纏めて投げ飛ばした。

「うお!!」

「待て!!」

「何処行った!!」

 混乱の隙に、カサナゲは既にイデキと合流していました。

「遅かったな」

「ごめん、さっさと行こ!」


 一方その頃のヒキリ。

「...兵はあそこに四人、こっちにも四人、忍び込むのはやっぱり難しいね」

 そのヒキリに気付いた者が居た。

「......始めるか」

 グォォォゴォォォォォンン!!!

「キャ!」

 それは、起のカゲグマであった。


 リバディとぜい太郎。

「必殺奇襲斬!」

「後ろに目が無いとでも思ったか!」

 ガッッァァァァン!!

「それならちょっと後頭部見せてみろ!」

 ザッッッァァ!

「首ごと持って見てやる!」

「お前の後ろも見てみたいものだな!!」

 バックァァァァァァンン!!

「あ〜れ?首斬ったと思ったんだけ、ど、ね!」

 空に向けて刀を投げた。

 ガッッッッッッ!!

 空中でぜい太郎が跳ね返した。

「オレの目は上にも付いてるからな!」

「ほう、じゃあお前の刀は拳にでも付いてるのか?」

 リバディの刀は城の方まで飛ばされていました。

「付いてるさ、刀の一本や二本ぐらい!!」

 ドゥォン!スゥゥゥゥアバァァァンン!!!

「拳っていうのは人間最大の武器だ!」


 一方土蔵の城でも戦いは起きていました。

「...何かを起こそうとするのは良い事だが、私はそれを阻止する事を起こそうとしている」

 カゲグマがヒキリを追いかけていました。

 ドガァァァン!!!

「理屈になって無い」

 ヒキリが剣を振った。

 ザゥァァァァンン!!

「..ならば理屈にさせる」

「頭の中どうなってるの?」

「..見せると思うのか?」

「いや?」

「「......」」

 謎に沈黙が走った。...気不味い雰囲気。


 イデキとカサナゲも城へ向かってた。

「作戦は覚えてるよな!?」

「覚えてるさ!!」

 二人は大量の兵士に追われていた。

「待ちやがれ!!」

「じゃあ合言葉も覚えてるよな!?」

「そんなんあったっけ!?」

「あー不安!!もう良い、そこで別れるぞ!!」

「応!!」

「待て!!」

「「待つかー!!!」」


 リバディは未だ戦っていた。

「やっぱお前妖怪だろ!!腕足背腹肩腿どこ取っても人間じゃねぇ!!」

「だが人間だ!!残念だったな!!」

 ヂャャャァァァァン!!

 バッッッ!!

 ぜい太郎が跳んだ。

「嘘付け!!縦で一町も跳んでるぞ!!」

「それがどうした!!お前も出来るだろ!!」

「無理だわ!!!」

 ドゴォォォォォン!!!!


 ヒキリとカゲグマはまだ睨み合っていた。

「......」

「.........」

「.....ッ...」

「...」

 どちらも動こうとしない、不毛な戦いである。

「...あなたはやる気あるの?」

「...じゃあ見せてやる」

 ガッッッッッッッ!!!

 カゲグマが先に攻撃をした。

「く、キツイわね」

 スァァンン!!

「...斬り返せるだけ強いか」

「あなた声小さいからもっとハッキリ言ってくれる?」

「......」

 ドゴォォォォォン!!

「ちょ、ここあんたのとこの城でしょ!?壊して良い訳!?」

「...壊せるだけ壊せという命令だ」

「何その変な命令」

「.....変と言ったな」

 ギヂャャァァァァンン!!!

「何?怒ったのかしら?」

 ドゥゥゥゥォォォォォォォォンンン!!!

 城全体が揺れた。

「変って言うだけで馬鹿力出して、面白くないよ」

「............」

「..本当頭の中どうなってるの」


 イデキはどんどん城から遠ざかっていました。

「ちょ、兵来過ぎだって!!」

「妖怪に情け容赦など要らぬ!!」

「あーもう!城行かせろ!!」

「させぬ!!!」

 スパァァァンン!!

 飛んで来た矢がイデキの右腕を掠った。

「うぉっと、弓矢は反則だろ!!!」

「じゃあお前にも矢をくれてやる!!」

「そういう事じゃねぇ!!」

「イデキ〜〜!!大丈夫か〜!!??」

屋根の上をカサナゲが走って来た。

「カサナゲ!!」


 少し遡ってイデキと別れたカサナゲ。

「あー、殆どの兵イデキの方行っちゃったな。…俺そんな弱そうだったか…」

「あんたには私だけで十分だからよ」

「わ!?誰!?髪長!」

 そこには髪が膝まである程長い女武者が居た。

「どんだけ伸ばしたらそうなるんですか?」

「坊主には分からない事だ。死ね」

「逃げろ俺!!逃げよう!!」

 女がとても長い長刀を取り出した。

「無駄よ」

 ザゥァァァァンン!!!

「わわわ!どこにそんな長いの持ってたの!?」

 その刀は刃渡りで言うと、183cmありました。

「髪の中に入れてたわ」

 ザァァァッッン!!

「ああ貴女近付いて見たら九尺ぐらいあるな!!」

「貴方は四尺も無さそうね」

「六尺はあるわ!!」

 鬼ごっこはどんどん物騒になって行きます。

 ゴォォンンンン!!!

「左!!と、見せ掛けて右!」

 ゾォォォォォ!!!

 ゴッッッドォォォン!!

 建物が雪崩れの様に道を塞いだ。

「じゃあやっぱひだ―」

 ゾゥォドゥォガァァァァンン!!!

「なら真正面も―」

 ガッッァァァァァァン!!

「あ〜ー...」

「袋の鼠とはこの事」

「それは屋根の下で言ったらどうかな!!」

 カサナゲが飛び上がった。

「やーっぱり刀重いから飛べないだろ!」

 そのまま屋根を走って行き、こうしてイデキと合流した。


「あーもう丁度良い所に刀落ちて来い!!」

「その拳が刀なのでは無かったのか!!」

 ゼゥァァッッァァンン!!

 リバディとぜい太郎は中々決着が着いてませんでした。

「確かに刀だけど間合いが足りねぇよ!!」

 ドォン!!

「確かに足りないな!!」

 ブァッッッ!!!

 ぜい太郎が音速で間合いを詰めて来た。

「奥の手!手刀!!」

「そんなんで防げると思うか!!愚か!!!」

 グッッグガァァァァァァンンン!!!

「フッフッフ、防げるんだな〜それが!!!」

「何!?!?」

「教えね!!ドラァ!!」

 グァァァン!!

「あーもう何で避けれんだよ!!!」

「教えねぇわ!!!」

 ドゥガァァァァン!!!!

「サッと避けてお返し斬!!」

 ダァァン!!

「苦、しぶとい畜生め!!どうやら本当の本気を見せてやらんとな!!ハァァァァァ!!!!」

 ズゥァッガッグッゲドガァァァァァンンンン!!!!!

「おっとっとっとっとと、っと。あ〜あー、あれで人間だとよ」


 第四話、続く

前に章を決めない、とウイチの前か後書きで言ったな。あれは嘘だ。

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